引っ越し業者に家電・家具の処分を頼める? 業者の対応を調べてみた

  • LINEで送る
家具と家電の回収

引っ越しに際して不要な家具や家電を処分するには、手間もお金も時間ももかかります。今回は、引っ越し会社にこれらの処分を頼めるかどうかについて解説します。

不要な家具・家電を処分するには

まず、家具や家電の処分方法について基本的なことを確認しておきましょう。

「粗大ごみ」は自治体に収集を申し込む

不要な家具や家電を処分するには、お住まいの自治体の定める処分方法に従う必要があります。通常は「粗大ごみ」として、収集センターに回収を申し込んだ上、指定の日時に指定の粗大ごみ置き場に出す必要があります。

その際には各自治体の発行する粗大ごみ処理券をコンビニエンスストアなどで購入し、処分品に貼り付けます。

 引っ越しの多くなる春先には、粗大ごみ処理の依頼が多くなるため、希望日に収集してもらえない場合もあります。引っ越しが決まったら早めに処分する物を決めて、収集を申し込むことが大切です。 

家電リサイクル法の4品目は購入店に有償で引き取ってもらう

家電のうち、家電リサイクル法の対象となっている「冷蔵庫」「洗濯機・衣類乾燥機」「テレビ」「エアコン」の4品目については、購入した店に引き取りを依頼するのが原則になっています。これらを引き取ってもらうにはリサイクル料金と収集・運搬料金を支払う必要があります。

PCはメーカーが無料引き取り

引っ越しの多くなる春先には、粗大ごみ処理の依頼が多くなるため、希望日に収集してもらえない場合もあります。引っ越しが決まったら早めに処分する物を決めて、収集を申し込むことが大切です。

パソコンを処分したいときは、メーカーに回収を依頼しましょう。よほど古い製品でない限り、無料回収対象となるリサイクルマークが付いているはずなので、電話やネットで製造元に申し込めば宅配便を手配してもらえ、処分料金も送料もかかりません。

「無料引き取り」業者には注意

なお、廃家電やパソコンの無料引き取りをうたう業者もありますが、実際に依頼すると高額な料金を請求されたというトラブルが多発しています。気をつけましょう。

引っ越し会社は処分に対応してくるのか? 各社の対応を調べてみた

引っ越し準備でバタバタするなか、家具や家電の処分手続きが間に合わなかった場合、引っ越し会社に引き取りをお願いすることはできるのでしょうか?主な引越会社について見ていきましょう。

なお先にお伝えすると、パソコンの廃棄についてはPCリサイクル法でメーカーによる回収が義務づけられているため、ほとんどの引越会社が引き取りに対応していません。それ以外の家具・家電について見ていきます。

アート引越センター

  • 家電リサイクル法対象の4品目のみ引き取り可能(有料)

アート引越センターでは、家電リサイクル法の対象となっている家電4品目についてのみ、有料での引き取りサービスがあります。それ以外の家電や家具などについては取り扱っていません。

なお、アート引越センターでは、同社の名前をかたる不審者が不用品を処分・買い取りすると言って家に上がり込もうとする事案が発生しているとして、そのような勧誘があった場合はすぐに警察に相談するよう呼びかけています。

冷蔵庫、洗濯機、テレビ、エアコンなど一部の家電製品については、家電リサイクル法の対象となり役所では扱ってもらえないことがあります。家電リサイクル法対象製品については、当社にて有料でリサイクルを承っております。それ以外の家電については、粗大ごみの扱いになりますので、お住まいの自治体の処分方法に従って処分してください。当社以外の引越し業者でも、扱える業者とそうでない業者がありますので確認が必要です。ただし、不要パソコンはPCリサイクル法で、ご自身が直接メーカーへ依頼することが必要となりましたのでお取り扱いできません。

出典:引越しの際、不要な家電製品を処分したい(アート引越センター)

サカイ引越センター

  • 家電リサイクル法対象の4品目のみ引き取り可能(有料)

サカイ引越センターでも、家電リサイクル法の対象4品目についてのみ、リサイクル料金+収集運搬料金(3000円=税別)で引き取るサービスがあります。他の家電や家具について基本的に引き取りサービスはありませんが、エリアによって委任状によって不用品の引き取りに対応しているエリアもあるようですので、見積もりの際にご相談ください。

不用品を買い取りしてもらえる可能性あり

サカイ引越センターではリサイクルショップも運営しており、物によっては買い取ってもらえる場合があります。ただし、値段の付かない物については引き取り・処分は対応していないので気をつけましょう。

アーク引越センター

  • 家電リサイクル法対象の4品目の引き取り可能(有料)
  • 本やCD、ブランド洋服の買い取り(ダンボール5箱まで)
  • ピアノ買い取り

アーク引越センターでは、家電リサイクル法対象の4品目の回収以外に、本やCD、ブランド洋服については段ボール5箱までの宅配買い取り、ピアノについても買い取りサービスがあります。それ以外の買い取りや引き取りのサービスは行っていませんのでご注意ください。

ハート引越センター

  • 「ハートトコトン買取サービス」という宅配買い取りサービスがあり

不用品については、「ハートトコトン買取サービス」という宅配買い取りサービスがあります。

電話またはウェブで申し込むと梱包資材が届き、これに品物を梱包して着払いで送れば、査定の上代金が入金されるというもの。対象品目の例として本やゲーム、ブランド品が挙げられていますが、大型家具などは難しそうです。

アリさんマークの引越社

  • 不用品売買の支援サービス
  • ピアノ買い取り業者比較サービス

不用品の売却については、業者からの見積もりや有利な売買を行うための支援サービスがあります。

ピアノについては、複数の買取業者に対して引越社が金額の見積もりを依頼し、一番高価な買取をしてくれる業者に選定してもらえるサービスがあります。

日本通運

  • エリアによって対応・非対応あり

不用家財(粗大ごみ)の処分を希望する場合は、「事前にご相談ください」と公式サイトに記載されています。地域によっては引き受けできない場合があるようなので、事前に確認しましょう。

家電リサイクル法の4品目については、依頼すれば引き取りできる業者を手配するものの、エリアなどによっては引き取りできない場合があるとのことで、こちらも見積もり時に相談・確認する必要があります。

アップル引越センター

大手リサイクル会社とタイアップした不用品買い取り・引き取りサービスがあります。家庭で使っていた家具・家電であれば、基本的に何でも回収可能とされています。

物によって、買い取りになる場合と、無料または有料での引き取りとなる場合がありますが、引き取れない品物はほとんどないとのことです。

有料の(アップル引越センターに料金を支払う)不用品引き取りの場合も、引越し作業時に引き取るため、作業費がかからない分、安く引き取ることが可能で、自治体や回収業者に引き取りを依頼するのに比べて手間もかからないのが利点です。