引っ越しの荷物、一時預かりを引越し業者に頼める? 料金や期間は?

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引越しの荷物一時預かり

引越しの日程上の都合などで新居にすぐ入居できず、しばらくホテルなどの仮住まいで暮らす場合、その間は家財道具をどこかに預かってもらう必要があります。引越し業者の中には、こうした場合のために荷物の一時預かり用倉庫を用意しているところがありますので、上手に活用しましょう。

一時預かりが必要なのはどんなとき?

  • 家を新築するとき
  • 建て替え・リフォームするとき
  • 新居の入居可能日まで期間が空いてしまうとき

引越し業者の荷物一時預かりサービスは、住宅の新築や建て替えで一時的に仮住まいに引っ越した際などによく使われます。たいていの場合、仮住まいは元の家より狭いので家財が入りきれず、大きな家具などは引越し業者に保管してもらうわけです。こうしたケースでは、一時預かりの期間は数カ月程度と比較的長期になります。

これ以外にも、たとえば引越し日と引越し先の前の住人の退去日の調整がつかず、しばらくホテル暮らしをする必要がある場合や、会社に就職してアパートを引き払い、研修施設に泊まり込んで新人研修を受けたあとで勤務地が決まるといった場合などにも、どこかに家財道具などを預かってもらう必要があります。これらのケースでは数日から数週間と、比較的短期の預かり期間となるでしょう。

荷物の一時預かりが可能な引越し業者

主な引越し業者の荷物一時預かりやそれに類似したサービスは、以下の通りです。

引越し業者荷物預かり
日本通運可能
荷物の出し入れごと 出入庫料・配送料 必要
輸送方法による日程調整対応可能
アーク引越センター可能
各地の営業所に保管倉庫あり
アート引越センター可能
家財の一時預かり、一定期間の保管など、
荷物のタイプ別の預かりサービスあり
※地域や時期により対応不可の場合あり
アリさんマークの引越社可能
※提携業者を紹介
(紹介:無料/保管:有料)
カルガモ引越センター可能
保管料:引越し時1ヵ月以内であれば無料
1カ月を超える場合はサイズによって月額または日額の料金
サカイ引越センター新築、増築、リフォームに伴う引越しのみ可能(有料)。
料金は荷物の量や期間によって変動。
特殊な荷物については別途料金がかかります。
※ 一時預かりについては一時保管契約書が必要
※料金は訪問による見積もりのうえ決定。
一時預かり中の荷物の出し入れ:不可
レントラ便可能
保管期間:最長60日まで
一時預かり中の荷物の出し入れ:不可

日本通運

住居のリフォームや建て替え等に伴い、家財を数ヵ月間保管したい場合には、専用のトランクルームに保管後、指定の日時に届けるサービスがあります。保管する家財に保管に適した梱包を施し、空調やセキュリティーの整った専用施設に保管するものです。

一時保管が必要な期間が1ヵ月未満の場合には、輸送モードによる日数調整も併用しながら対応しています。たとえば、トラック輸送なら翌日に着く距離の引越しで、10日後に荷物を受け取りたい場合、より輸送日数が長くなる鉄道コンテナ輸送を使うことにより、保管料の負担を少なくする方法も取れます。

専用トランクルームは、温度・湿度やセキュリティーを集中管理している比較的大規模の設備で、荷物を出し入れする場合には前もって連絡する必要がある上、出し入れの都度、出入庫料・配送料が必要となります。このため、頻繁に荷物の出し入れをしたい場合には適していません。また、エリアや時期等により一時預かりを取り扱っていない場合もあります。

参考:お荷物の一時保管(日本通運)

レントラ便

荷物の引き取り・配送と30日間までの専用倉庫への保管がセットになった「一時預かり」サービスがあります。保管期間は希望により最長60日まで対応しています。60日以上の場合は、提携のトランクルームが紹介されます。一時預かり中の荷物の出し入れはできません。

保管代金(1日~30日間)

軽トラック1台分(2立方メートル程度):26,800円
1tトラック1台分(4.5立方メートル程度):4万2000円

これに加えて荷物の引き取りと倉庫からの配送の料金がかかります。また、預かり場所の倉庫の所在地は選べません。保管した荷物に事故があった場合は、損害保険で補償されます 。

引越し業者の荷物一時預かりを利用する場合の注意点

安心だけど、引き出しが自由にできないことが多し!

大手の引越し業者では荷物一時預かり用の専用施設を用意しており、預かった家財を傷めないよう梱包を施した上で、温度や湿度が管理され、セキュリティーの整った環境で保管します。また、もし保管中の家財が紛失したり壊れたりした場合には保険で補償されるので、高価な家財も安心して預けられます。

ただ、その反面、引越し業者の一時預かりサービスは、頻繁に出し入れする荷物を預けるには向いていません。いったん預けた荷物は保管期間満了前には引き出せないところも多く、引き出せる場合でも面倒な手続きが必要だったり、出し入れの都度、手数料を取られたりします。

こうしたことから、引越し業者の一時預かりサービスを利用する場合、預ける荷物は仮住まい中に使う必要がないものだけに限るべきです。頻繁に出し入れする必要がある荷物をどこかに預ける必要がある場合は、自分で収納物を管理できる貸しトランクルームを利用するほうがよいでしょう。

ただ、コンテナタイプの格安トランクルームの多くは、庫内に空調設備がないため、夏場は高温、冬場は低温にさらされ、家財の痛みやすい状態となります。また、収納物の管理は借り手の自己責任となり、盗難等の事故があった場合に補償が受けられない点にも注意が必要です。

引越し業者の中には、一時預かりサービスを利用しなくても、荷物の搬出から新居での搬入までに最長1週間程度の期間を開けられるところがあります。仮住まいがごく短期間で済むのであれば、こうした業者を利用して引越し先への荷物搬入日を遅らせるのも一つの手段でしょう。

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