離婚が原因で引越しをしなければならない場合、引越し以外にも大変なことは多いため、効率的に負担を減らして行うことが大切です。短期間での引越しとなることも多いので、やるべきことをチェックし、ストレスのない引越しを目指しましょう。
【手順1】相手と離婚条件を話し合う
離婚を決断したら、まず離婚条件について相手と話し合いましょう。離婚届を提出する前に「親権」「財産分与」「慰謝料」「養育費」などについては、必ず話し合いをして決めてください。これらについては、離婚協議書や公正証書を作成して法的な証拠を残しておかなければいけません。
口約束だけでは相手からの支払いが滞ってしまうことも考えられます。どんなに信頼できる相手でも、話し合い自体に疲れてしまっている場合でも、法的拘束力のある証拠を必ず残すようにしましょう。
また、財産分与についてはとくに気をつけて話し合いをしましょう。夫婦間で一緒に使っていた物をどちらが引越し時に持っていくのかを事前に決めておかないと、もめごとの原因にもなり、引越しの準備を進めることができません。
離婚時の引越費用の支払い義務は定められていない?
そして慰謝料についても注意が必要です。離婚時の引越し費用に関しては、相手側に支払う義務が法律で定められていません。そのため、慰謝料に引越し費用を上乗せして請求するという形をとる方もいます。
相手側に離婚の原因がある場合はしっかりと話し合っておくことが大切です。引越しに使える費用や新居の家賃設定にも関わってきますので、しっかりと行いましょう。
【手順2】引越し先の決定
離婚についての話し合いが完了したら、次は離婚後に住む新しい家を探しましょう。自分が働いている職場までの距離や、お子さんがいる場合は、子どもが通っている学校の地区などに気をつけて、住みたい地域に目星をつけておくといいでしょう。
また、引越しの初期費用として家賃の他に敷金や礼金、仲介手数料などが必要になるので金銭的な準備も必要です。もし専業主婦であったり、子どもが幼くてフルタイムで働いていない場合などは、一旦落ち着くまで実家に戻ることも選択肢のひとつとして考えておくといいでしょう。ご自分の状況に合わせて無理なく引越し先を決めてみてください。
引越し先が決まったら運ぶ荷物の整理も行わなければいけません。財産分与で話し合ったことを基にして、自分が持っていく荷物をまとめていきましょう。引越しにかかる費用は運ぶ荷物の量に大きく左右されます。とくに大型の家具や家電など、不要なものはこの際にきっぱりと断捨離してしまいましょう。荷物の量によって引越会社を利用するのか、宅急便や宅配便で運ぶのかを決めという方法もあります。どこがどれくらいの値段で請け負ってくれるのかわからないときは、一括見積もりサイトを上手に利用しましょう。
「引越しラクっとNAVI」であれば、必要な内容を電話で伝えるだけで、複数の引越会社からの見積出しなども行ってくれるうえ、不明な点の相談も気軽にできるので安心です。何より、離婚でバタバタしているときに、一人の担当者と話すだけで、複数の引越会社から営業電話がかかってこないというのはありがたい点かもしれませんね。
【手順3】引越し先で行う手続き方法や必要書類の準備
離婚が原因の引越しの場合は、引越し先の役所で離婚の手続きと、引越しの手続きが必要です。とくに自分の姓を旧姓に戻す場合は、各種名義変更が必要になるのでやらなければいけない手続きが増えますので、事前に確認して準備しておきましょう。
まずは離婚届を始めとする、戸籍に関する手続きを完了させます。新しい住民票や戸籍謄本を作成したら、住民票の移動やマイナンバー、免許等の住所変更を行います。子どもがいる家庭の場合は、児童扶養手当や助成金、通っている学校の転園、転校手続きが必要です。
また国民年金の変更や加入、年金分割などの手続きも必要になりますので、該当する方は忘れないようにしましょう。
意外と忘れがちな手続きが郵便物の転送です。郵便物の転送を行なっていないと前の家に届いてしまいますので注意してください。転送依頼はインターネットで簡単に行うことが出来るので活用しましょう。
【手順4】離婚届の提出
お互いに納得している状態で離婚するのであれば、離婚届は新居に引越しを行う前に提出してしまった方がおすすめです。なぜなら、引越し手続きの中には戸籍や住民票が必要なものもあるため、新しい戸籍や住民票を作成してから引越しをした方が余裕を持って引越しすることができるからです。
離婚後に実家に帰るなどの理由で遠方に引越しをする場合も引越し前に離婚届を提出しておきましょう。
しかし、引越し費用を相手に支払ってもらう場合や離婚の話し合いが長引いてしまう場合は、離婚届の提出よりも先に引越しを行なってしまうのが得策です。離婚が成立した後では、引越し費用を相手に請求することができなくなってしまう可能性が高まるため注意しましょう。
【手順5】引越し業者に見積もりを依頼
離婚に関する手続きが終わったら引越し業者に見積もりを依頼しましょう。引越し業者を利用する場合、2月後半から4月上旬は繁忙期なので料金も高くなってしまいます。引越し費用を抑えたい場合は、繁忙期をずらすようにしましょう。
引越し業者に見積もりを依頼する場合は、必ず複数の業者に依頼してください。引越し業者によってプランや料金が様々なので、荷物の量や引越しを距離によって最適なものを選ぶことができるからです。
また、大型の家具や家電を運ばない場合は、引越し業者を利用するよりも宅急便や宅配便の方が費用を抑えることができる場合があります。
荷物が少ない場合や引越し距離が短い場合は車で運んでしまうのもひとつの方法です。車を持っていない場合はレンタカーの料金や、ガソリン代、高速代などを事前に計算し引越し費用を一番抑えられる方法で荷物を運んでみてください。
ただし、積み込み、積み下ろしや荷物の運搬など、思いのほか体力と手間のいる作業。節約のためにと無理をして、家財や家具を破損させてしまったり、腰を痛めたり…などがないように、荷物と作業量のバランスをよく考えて検討してみましょう。
【手順6】新居へ引越し
離婚の手続きや引越しの準備が完了したら、いよいよ新居へ引越しましょう。マンションなどに引越場合、荷物を搬入する前に、軽く部屋の掃除をしておくことをおすすめします。ハウスクリーニングが入っているとは思いますが、埃やゴミなどがある場合があるので先に掃除をしておきましょう。
また、生活に必要な物を調達しておくことも忘れないようにしてください。離婚や引越しの手続きで忙しく、気がついたら忘れたいたという場合もありますので事前にチェックしておきましょう。
近隣の住人に対して挨拶を行う場合は、時間帯にも気をつけましょう。引越しが終わってからだと夜になって迷惑になってしまう可能性もあるので、引越しが途中でもお昼などの迷惑にならない時間帯に挨拶に伺うようにしましょう。
まとめ
以上、離婚に伴う引越しの6つの手順を紹介しました。離婚による引越し手順に迷った場合は、今回ご紹介した方法を参考にしてください。
離婚と引越しに必要な様々な手続きをこなしながら、新しい生活をはじめるのは体力的にも精神的にも大変です。ある程度余裕を持ったスケジュールを組みながら、事前に必要な手続きについて理解しておきましょう。