大切なペットの引越し。犬や猫の輸送はどうすればいい?

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ペットの輸送はどうする?

犬や猫を飼っている人が引越しをする場合、通常の引越し荷物とは別の手配が必要です。飼い主自身がペットを自家用車や公共交通機関で新居まで運ぶか、引越し業者やペット専門輸送業者に依頼して運んでもらうことになります。

飼い主自身でペットを搬送する場合

ペットを公共交通機関や自家用車で運ぶ

飼い主自身が、電車や新幹線や飛行機といった公共交通機関を使ってペットを運ぶ場合や、自家用車を使って運ぶ方法のであれば、ペットとともに移動できるので安心です。費用面でも、比較的安価なほか、ペットにとっても他人の手に任せるよりストレスがかかりにくいでしょう。最近は高速道路のサービスエリアにドッグランなどの施設も整備されています。

ただ、あまり長距離・長時間の移動となると、飼い主とペットの双方にとって負担となります。比較的短距離、短時間の移動に向いた手段といえます。

ペットをレンタカーを使って運ぶ

レンタカーを使う場合は、乗り捨て(ワンウェイ)可能で、かつペット同乗に対応した業者を利用することになります。また、レンタカーや電車などの公共交通機関で運ぶ際は一定の大きさのケージなどに入れなくてはなりません。犬の場合は運べるサイズが制限されますので、気をつけましょう。

ペットを飛行機で運ぶ

飛行機で運ぶ場合は、他の公共交通機関に比べてケージのサイズの制限は緩く、大型犬も乗せられますが、ブルドッグなどの短頭犬種や生後間もない動物については運べない場合もあります。

また、仕方のないこととはいえ、機内では貨物室に入れて輸送されます。気圧や温度の変化があったり、万が一の場合の不安は強くなるかもしれません。輸送中に動物が死傷した場合に原則として航空会社が責任を負わない旨の同意書にサインする必要があり、抵抗感を持つ飼い主さんもいそうです。

業者に依頼してペットを搬送してもらう場合

引越し業者や専門輸送業者にペット輸送を依頼すると、費用は高額になりますが、手間がかからないうえ、同じ自動車で他の荷物と分けて運んでもらえるなど、場合によっては公共交通機関を使う場合よりペットのストレスも少なくて済みます。長距離の引越しの場合には、検討してみるのもひとつです。

ペット輸送を受け付けている引越会社の多くは、実際の輸送は提携ペット輸送専門業者にお願いしています。自分で専門業者を探すのが大変…という場合には、引越会社に確認してみましょう。

ペット専門業者の輸送方法

ペット専門輸送業者の輸送方法には、全距離を車のみで運ぶ方法と、車と飛行機を併用する方法があります。料金は空路を併用したほうが安いのですが、飛行機に乗せられない犬種などの場合は陸路のみでの輸送となります。

ほかの動物や荷物と混載されない

輸送に使う車両はすべてチャーター便なので、空路を併用する際の飛行機内を除けば、ほかの荷物と混載されることはありません。動物の輸送に精通したスタッフによって、ペットに負担がかからない最善のノウハウで運んでもらえます。

ペットタクシーなら飼い主同乗も

輸送車両にペットタクシーを使う場合は、飼い主も同乗できるほか、スペースに余裕があれば他の荷物も一緒に運べることがあります。また、積載限度内で複数の動物を運べます。

専門業者の多くは、物流業者包括賠償責任保険(動物用)に加入しており、万一輸送中の事故で動物が死傷した場合は、相応の補償金が支払われます。ただし、輸送時のストレスやショック、環境の変化により死亡の場合は、補償対象外となります。契約時には、こうした条件を記載した承諾書に署名・押印して業者に提出する必要があります。

参考:ペットの引越しで大切な事前準備と手続きとは?

ペット輸送に対応する引越し業者

ペット輸送に対応している主な引越し業者には以下のような会社があります。多くは専門業者への取り次ぎを行うだけですが、自分で専門業者を探す手間は省けます。なお、大手でも日本通運のようにペット輸送を受け付けていない引越し業者もあります。

アート引越センター 

ペット輸送については専門業者の手配を行っています。輸送手段には陸路(トラック輸送)と空路(航空便)があります。

アーク引越センター

専門業者を紹介するサービスを行っています。

ヤマトホームコンビニエンス

国内の専門輸送業者との提携サービスとなっており、輸送は提携業者が行います。動物飼育・輸送経験豊富なスタッフが運んでいます。直行便の場合は同一スタッフが全区間運び、航空機利用の場合には関係ドライバーに引き継いで運びます。

犬や猫だけでなく、地域によっては、鳥や爬虫類、熱帯魚など数多くの種類のペットに対応しています。運べない動物は、野犬、家畜、許可を得ていない保護動物とされています。基本的には、生後3ヵ月を過ぎていれば、おおむね運ぶことができます。

利用にあたっては、1週間以上前に予約の上、生物貨物輸送に関する承諾書に署名・押印する必要があります。料金は輸送距離、ペットの種類、サイズなどにより算出され、事前振り込みによる支払いとなります。利用にあたってはケージが必要となりますが、レンタルケージも利用できます。

サカイ引越センター

ペットの輸送は専門業者に依頼しています。犬や猫などは輸送可能ですが、熱帯魚などの水中生物には対応していないようです。

長距離の場合は航空輸送となるため、飛行機に乗せるためのケージを飼い主側で用意する必要があります。なお、夏期はブルドッグなどの短頭種の犬は飛行機に乗せることができません。

ペットは、当日預かり、当日中のお届けが基本ですが、サカイ引越センターでは、ペットホテルなどを利用して翌日以降に届けることも可能です。引越当日は、業者の出入りなどでバタバタしてしまいペットにストレスをかける…と心配な場合には、利用してみてもいいかもしれません。

ペット輸送専門業者

全国の輸送に対応している主なペット輸送専門業者には、以下のようなところがあります。

ワンニャンキャブ(日本動物輸送株式会社)

犬や猫だけでなく、さまざまな動物の輸送に対応しています。

ペットの輸送に使う車両は基本的には軽ワンボックス車となり、チャーター便のため、ほかの貨物や動物と混載されることはありません。長距離の場合は空路を併用することもありますが、空港までの輸送はチャーター便となります。

飼い主の同乗はできませんが、大阪近郊限定でサービスを行っているペットタクシーについてのみ、飼い主も同乗できます。

料金は、中型犬1匹を東京-大阪間で空路を使って運ぶ場合、3万9900円です。

引越し先でペットを飼えない場合の里親探しや施設引き取りなどの相談も受け付けています。

エイチケイペットタクシー

飼い主も同乗できる全国対応のペットタクシーですが、ペットのみの輸送もできます。

飼い主も同行する場合、犬は運転の支障にならなければ、ケージに入れずに飼い主の隣に座っていられます。猫は逃走防止のためケージに入れてください。

料金は、中型犬1匹を東京-大阪間で運ぶ場合、直行便(陸路)で10万6000円、航空機併用便で5万9000円です。料金は出発地から降車地までの距離で算出するので、渋滞などで契約時間を超過した場合でも追加料金はかかりません。

ワンダフル

こちらもペットタクシーで、飼い主も同乗できます。長距離輸送では2、3時間ごとに休憩を取るほか、犬の場合は水の補給やトイレの世話も行います。距離によっては航空便を併用します。

基本料金は5kmまで2000円、以降1kmごとに200円加算となります。100kmを超える場合は長距離割引が適用されます。このほかお迎え料金や乗り捨て料金、航空輸送料金などがかかります。

湘南ペットハイヤー

飼い主の同乗もできるペットタクシーで、車内では犬・猫ともリードやケージなどで拘束せず、自由な状態で運ぶのが特徴です。これはペットの車酔いを防ぐのに有効とのことです。

犬の場合は約3時間おきに休憩して車外を散歩させたりしながらの輸送となります。

料金は東京-大阪間で直送便(陸路のみ)の場合5万8000円、空路併用の場合3万2000円です。

ペット輸送専門業者内容
ワンニャンキャブ
(日本動物輸送株式会社)
さまざまな動物に対応
エイチケイペットタクシーペットタクシー
飼い主同乗可
ワンダフルペットタクシー
飼い主同乗可
湘南ペットハイヤー ペットタクシー
飼い主同乗可
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