引っ越しの訪問見積もり、所要時間と内容をチェック!

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引越し訪問見積もりのポイント

引越会社の訪問見積もりには、それなりの事前準備と当日の立ち会いが必要です。複数の業者に相見積もりを取るのであれば、その分の時間と手間もかかります。今回は、引っ越し訪問見積もりの基本的な流れや注意点について説明します。

引っ越し訪問見積もりって何するの?

引越会社の訪問見積もりは、スタッフが引っ越しを予定する家を訪問して、引っ越しに必要な情報を確認したうえで、トラックの大きさやスタッフの人数を決め、料金を算定・提示するものです。

引越しの訪問見積もりで確認するポイント

  • 運ぶ荷物の量や内容
  • 梱包に必要な資材の量
  • 使用できるエレベーターの有無
  • 自宅前の道幅、トラックの駐車場所の有無
  • オプションサービス(不要品処分など)の利用の有無
  • 引っ越しの希望日

荷物の内容に関しては、自動車や動物、ピアノ、高価な美術品など、通常のトラックでは運べないものがあるかも確認されます。見積もりが終わった後、その場で料金が提示されます。見積もりは基本的には無料です。

訪問見積もりの基本的な流れ

(1)電話で引越しの見積もり依頼をする

多くの引越会社では、コールセンターに電話で見積もりを申し込むと、担当の営業支店から折り返し連絡があり、日程調整して訪問日時を決めます。毎年3~4月の繁忙期には、申し込んでもなかなか見積もりの日程が確定しないこともあるので、引っ越しが決まったら早めに申し込んでおきましょう。

(2)引越会社の営業支店担当者が来訪・荷物チェック

見積もりは基本的に日中に行います。当日は引越会社の営業支店の担当者がたいてい1人で自宅を訪れ、家の中のすべての部屋を確認して、運び出す荷物の量を見積もります。庭や物置にある荷物も忘れず確認してもらいましょう。

(3)引越し希望日やオプションについて依頼

こちらからは担当者に引っ越しの希望日程や、やってもらいたいサービスの内容を伝えます。これらの情報を元に、担当者から当日の作業手順や、引越運送約款という契約条項についての説明があります。

(4)担当者がその場で空き状況を確認し金額提示

最後に担当者が営業支店にトラックやスタッフの空き状況などを確認した上で、見積書を作成し、料金を提示してその内容を説明してくれます。複数社から相見積もりを取る場合でも、担当者は見積もりの当日に契約を即決したがることが多く、その場で値引き交渉になったり、契約するまでなかなか帰ってもらえないこともあります。

訪問見積もり所要時間は30分~1時間

では、訪問見積もりには、どのくらいの時間がかかるのでしょうか? 訪問見積もりの所要時間は、だいたい30分~1時間程度です。一人暮らしの人など荷物が少ない場合は、もっと短くなることもあります。

逆に荷物が多い場合や、通常のトラックで運べない特殊な荷物がある場合、そのほかの相談事がある場合などは、余裕を持って時間を考えておいた方がいいでしょう。

訪問見積もりをスムーズにするコツ

訪問見積もりをスムーズに進め、なおかつ少しでも安い見積もり料金を引き出すためには、次のような準備が必要になります。

事前に引っ越しの希望日程や希望するサービスを決めておく

訪問見積もりの当日までには、引っ越し先や、希望する引っ越し日程、どの荷物を新居に運び、どれを処分するか、どのようなオプションサービスを利用したいかなどの点を確定させておきましょう。せっかく訪問見積もりに来てもらっても、これらの情報がはっきりしていないと、正確な見積もりが出せません。

部屋をきれいに片付けておく

訪問見積もりの日までには、室内をきれいにし、収納できるものはきちんと収納しておきましょう。部屋が散らかったままだと、荷物の量を実際よりも多く見積もられてしまい、積載トン数の大きなトラックを手配されて、その分料金が割高になってしまうことがあります。

また、ごみ屋敷のような汚部屋のまま業者に見せてしまうと、どこか問題のある人だと見なされて引っ越しを断られてしまったり、引き受けてもらえる場合でも料金がリスク加算されて割高になってしまう恐れがありますので要注意です。

特殊な荷物がある場合はきちんと伝える

引っ越し用のトラックにそのまま積み込めないような特別な荷物がある場合は、見積もりの際にきちんと伝えておく必要があります。

自転車程度であればトラックに一緒に積み込んでもらえますが、たとえば自動車やバイク、ペット、ピアノなどの輸送は、引越会社と提携する専門輸送業者が実際の輸送を引き受けることになるので、引っ越し前に予約しておかないと運んでもらえません

高価な美術品や仏壇など特別な取り扱いが必要な家財が荷物の中にある場合も、事前に通告しておかないと運んでもらえない場合があります。もし高価な美術品であることを告げずに通常の荷物と一緒に運んでもらった場合、万一事故があっても補償を受けられなくなりますので、事前にきちんと伝えてください。

引っ越し業者によっては、エアコンの取り外しや新居での設置、不用品処分などのサービスをオプションで行っているところもあります。こうしたサービスを利用したい場合も、見積もりの際にその旨を伝えて、対応可能かどうか確認しておきましょう。

複数業者の同時見積もりはできる?

転勤などで勤務先の提携引越会社があらかじめ決まっている場合を除けば、多くの方は3~4社程度の業者から相見積もりを取るのが普通です。

その場合、複数の業者を同じ日時に来てもらって一緒に見積もりをしてもらうことは可能なのでしょうか。これができれば、立ち会う側としては時間と手間の節約にもなるうえ、その場で業者同士を競わせて安い料金を引き出せそうな気もしますよね。

こうした複数業者の同時見積もりについては、これに応じる業者と嫌がる業者にわかれているようです。同時見積もりをしたい場合は各業者の同意を取り付けたうえで依頼するようにしましょう。

その場で契約締結を迫られたら

訪問見積もりの本来の趣旨は、運び出す荷物の分量や内容、輸送路などを確認することなのですが、実際にはそれだけでは終わりません。

引越会社側は見積もりが終わるとその場で料金をはじき出しますが、「今日、契約を決めてもらえば、即決価格でこれだけ値引きできます」などと言って即決契約を持ちかけてくることがあります。顧客と直接対面できる訪問見積もりは、引越会社にとってセールスのまたとない機会なのです。

相見積もりを頼んだすべての引越会社の料金が出そろってからどこに依頼するかを決めたい場合は、その旨をはっきり伝えましょう。

本命の引越会社は最後に見積もりを

もし、即決してもいい本命の引越会社があるのなら、ほかの引越会社の訪問見積もりを先に済ませておき、本命の見積もりを最後にするとよいでしょう。本命の引越会社に他の会社の出した料金を示して、「これより安くしてもらえるなら、おたくで即決したい」などと交渉することができます。

相見積もりの結果、契約する業者を決めた場合は、ほかの業者には必ず断りの連絡を入れましょう。

引越しの訪問見積もり攻略のための準備とポイント