シェアハウスに住むのはアリ? メリット・デメリットをチェック!

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シェアハウスのメリットとデメリット

シェアハウスは家賃の安さで人気を集めていますが、他人と共同生活をすることになるため、人によって向き不向きもあります。引っ越し先にシェアハウスを検討している方は、シェアハウスの長所と短所を理解したうえで、自分に向いた住まいであるかどうかを判断することが大切です。

シェアハウスのメリット

家賃の安さと契約の手軽さ

シェアハウスが人気を集める最大の理由は、家賃の安さです。これは、多くの物件で専有部の個室が寝室程度の広さしかなく、リビングルームや風呂、トイレなどを他の住人と共用する方式になっているためです。

また、契約の手軽さも魅力です。多くのシェアハウスでは、礼金や仲介手数料、連帯保証人が不要となっています。

家具や家電が備え付け

多くのシェアハウスでは、家具や家電が備え付けになっています。これは、外国人のバックパッカーや労働者を対象にしたゲストハウスから発展したという成り立ちが関係しているのでしょう。

共用部のリビングルームにはテレビやソファなどが備えられ、洗濯機などもそろっています。初めて1人暮らしをする人にとっては、必要最小限の身の回りのものだけを用意すれば住み始めることができ、家財を買いそろえる必要がないのは大きな魅力です。

友人を作りやすい

リビングルームやキッチンなどの共用空間で他の住人と接する機会が多いことから、他の住人と相性が合えば、楽しい共同生活を過ごすことができます。中には、バイクやペットなど共通の趣味を持った人だけを入居させるシェアハウスもあります。

元々は外国人向けの物件だったことから、今でも一般の賃貸住宅に比べて外国人の入居率が高く、そうしたシェアハウスでは、日常生活の中で国際交流を図ることもできます。

シェアハウスの中にはお年寄り向けやシングルマザー向け、引きこもりの人専用のものなども登場しています。共同生活の中で気の合う友人ができれば寂しさをまぎらわすことができそうです。

シェアハウスのデメリット

短期間の定期借家契約

シェアハウスの多くは、契約期間が3カ月や6カ月、長くても1年程度という短期間の定期借家契約になっています。定期借家契約では、契約期間が満了しても自動更新はされず、再契約するには貸主との合意が必要となります。

こうした契約形態となっている背景には、共同生活でトラブルを起こしがちな住人を契約期間満了の時点で退去させることで、トラブル発生を最小限に抑えたいという運営事業者の思惑もあるとみられます。

このような短期間の定期借家契約という形態は、たとえば世界中を旅行して回っている人が一時的に滞在するといった用途には合っていますが、再契約が保証されていないという点で、1カ所に腰を落ち着けて長く住み続けたい人にはあまり向いていません。

他の住人を選べない

新たにシェアハウスに入居しようとする人にとっては、これまで赤の他人だった人たちと共同生活をすることになるため、他にどんな人が住んでいるかは、これからの生活に大きく関わってきます。しかし、住人の素性についての個人情報は、プライバシーの問題もあって、貸主から詳細に開示されることはないと考えてよいでしょう。

また、シェアハウスに誰を入居させるかは貸主の自由で、現居住者側で新入居者が気に入らないからといって拒否することはできません。たとえば、これまで女性しか住んでいなかったシェアハウスに、突然男性が入居してくるようなことも、「女性専用」と銘打っていない限りは起こり得ます。

共同生活につきもののトラブルも

シェアハウスでは、リビングルームやキッチン、トイレ、浴室などの生活空間を他の住人と共同で使うことから、これらの共用部分についての取り決めが細かく定められています。運営事業者側の手配した業者が定期的にクリーニングを行っているところもありますが、掃除やごみ出しが住人の当番制になっているところもあります。

ごみ出しや掃除をさぼる人がいたりすると、他の住人が不快な思いをすることになります。共同生活のルールやマナーを守れない人は、どこの世界にもいるものです。

シェアハウスでは、プライベート空間の各居室は一般のマンションのような防音性を備えていないため、隣室からの騒音のトラブルも起こりがちです。

入居審査が厳しい

共同生活には小さなトラブルはつきものなので、少しでもトラブルの可能性を小さくするため、入居時の審査が厳しくなっています。一般の賃貸住宅の入居審査で問題とされるのは、主に家賃の支払い能力があるかどうかですが、シェアハウスの場合は、入居希望者のパーソナリティーやコミュニケーション能力も問題にされます。

2013年に一般社団法人日本シェアハウス・ゲストハウス連盟がシェアハウス運営事業者に行ったアンケート調査によると、ほとんどの事業者が入居拒否をすることもあると回答。拒否の理由としては、「コミュニケーション能力に問題がある」が84.3%、「既存の入居者との性格的な相性があわない」が54.9%と特に多くなっています。

中には劣悪な物件も

シェアハウスはテレビ番組で紹介されるような理想的な物件ばかりではありません。中には、共有部にリビングルームなどもなく、天井まで届かない間仕切りを設けただけの劣悪な居室を、規制逃れのために「オフィス」などの名目で貸し出す「脱法ハウス」の存在も問題になっていますが、まだ十分な法規制には至っていないのが現状です。

まとめ

以上のように、シェアハウスには比較的格安な家賃で入居できる反面、共同生活ならではの制約もあります。家賃の安さだけにとらわれず、その特徴を理解したうえで、自分に合ったシェアハウスを見つけるようにしましょう。

また、シェアハウス選びに当たっては、物件の見た目だけでなく、十分に管理が行き届いているかどうかなど、運営事業者の質を自分の目で見極めることも重要になります。