引っ越しの吊り上げ作業が相場料金よりもハネ上がった理由は?

クレーンの吊り作業

引っ越しの際の吊り作業は、ご存知でしょうか?

玄関から人の力で家財を運ぶのではなく、クレーンで吊り上げて、バルコニーから搬入したりする作業です。

実際に自分が経験したことがある人は、そんなに多くないと思います。この吊り作業、すべてのお引っ越しで発生するわけではありません。吊り作業が発生するケースとしては

  • 玄関が狭い
  • 家財のサイズが大きい
  • 家財の重量が重い
  • 家財が階段を通らない
  • 家財がエレベーターを通らない

といった理由で吊り作業が発生します。

ピアノなどは重量物で調律も必要だったりするので、クレーンを使って専門業者が搬入や搬出をすることが多いです。

最近は一戸建ての家で2Fにキッチンを構える人が増えていて、大型の冷蔵庫をあげるのにクレーンを使うこともあります。

重さというよりも階段が途中でカーブしていて、冷蔵庫がカーブを曲がれないので、仕方なく吊り作業のケースの方が多いみたいです。具体的な家財でいうと

  • ソファー
  • 冷蔵庫
  • タンス

などが吊り作業が発生しやすい家財といえます。どこの自宅にもありそうな家財ですよね。

 通常ではだいたい3万円くらいの料金アップが目安と考えていいでしょう。 

ではなぜ、タイトルにあるように吊り作業の値段がハネあがることがあるのでしょうか? 具体的には、お見積もりで25万円も値上がりしました。

それは、特定の地域で注意すべき理由でした。

引っ越し見積もり料金 簡易シミュレーション

  • 1引っ越し時期
  • 2移動距離
  • 3引っ越し人数
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平均
 円
最安値
 円
最高値
 円
  • ※引越しラクっとNAVI ® の実際の引っ越しデータから算出しています。
    期間:2017年1月~2019年6月実績
  • ※引越し見積もり料金や、実際の引越し料金を保証するものではありません。
    お引っ越しの際には、見積もり取得をお願いします。

吊り作業が25万円もした理由

今回、なぜ吊り作業が25万円もしたのか?

 クレーン車を設置する道路の仕様によって、値段が跳ね上がる可能性があるのです。 

寒冷地では、積もらないように道路にヒーター(温熱線など)を入れて、雪が積もらないようにするロードヒーティングになっている箇所があります。

ロードヒーティング

この写真がロードヒーティングかわからないのですが、ロードヒーティングを設置した場所は、このように雪が積もらないようになっています。

見た目は普通の道路でも、地下には熱を発生させる装置が組み込まれています。このロードヒーティングのなにが問題かというと、クレーン車との相性が悪いんです。

クレーン車は荷物を持ち上げたりするために、固定用の足を出すんですね。イメージとしてはこのような感じ。

大型クレーン車

当然張り出した足には重量がかかります。しかし!

 その下の路面がロードヒーティングされている場所だと、負荷がかかってロードヒーティング機能に支障を与える可能性があるのです。 

もし、ロードヒーティング機能が故障した場合、最悪だと路面をめくって再度、ロードヒーティングを設置することになります。つまり、膨大な損害賠償金額が発生してしまうのです。

ロードヒーティングを超えるクレーンを用意する

解決策は非常に簡単で、ロードヒーティング舗装されていないところにクレーン車を設置して、そこからクレーンで家財を吊って、搬入、搬出を行うというものです。

そうすると、クレーンのアームの長さが長くなってしまいます。クレーンのアームが長くなればなるほど、大型のクレーンが必要になります。通常、引っ越し会社が用意しているクレーンはそれほど大型のクレーンではありません。

大型になるとそれを操縦する免許を持った人も手配する必要が出てきます。

 つまり大型クレーンと、操縦する人を手配して吊り作業を行うことになる。すべてアウトソーシングになるので料金的にも跳ね上がります。 

その結果が25万円になったというわけ。

もっとかかるケースもありますし、もっと安いケースもあります。

マンションの敷地がロードヒーティングだった

結果、25万円の見積もりが出たので、お客様は吊り作業の荷物を持っていかないという判断をされましたが、そのくらい高額の見積もりになったことがありました。

通常の吊り作業

そもそも、引っ越しの吊り作業とは、どんなものでしょうか。引っ越し会社が手配するのは、ユニックと言いましたが、ちょうど、youtubeに動画がありましたので、お借りしたいと思います。

こちらの動画ではユニック車も登場して、前述の例のように、冷蔵庫を2階に吊り上げています。ユニック車を利用すると楽なように思いますが、まわりの電線などの障害物を避けるように吊り上げなければならないので、お部屋の場所によっては、非常に難易度の高いオペレーションになります。

引っ越し会社は新居の状況を見ることはできないので、現地に行ってからどこにユニックを置いて作業をするか決めるわけですが、下手な引っ越し会社だと、ここがうまくいかずに時間だけが過ぎていきます。

吊り作業が発生する場合は、十分実績のある引っ越し会社に任せたいですね。

まとめ

というわけで、引っ越しの吊り作業は、引っ越し会社が保有するユニックで作業できる範囲であれば、3万円程度で作業を行ってもらえます。

ところが、ユニックでは対応できないような場合(距離が遠い、高さが高いなど)は、料金が一気に跳ね上がります。

今回、25万円の見積もりが出たのも、ロードヒーティングによる、搬入場所への距離が遠いことが理由でした。

吊り作業が発生する可能性がある方

  • 冷蔵庫を2階に設置したい人
  • 玄関が狭い住宅に住む人
  • 大きな家具を運ぶ人。
  • 自分で作った大型家具を運ぶ人

なにかしら当てはまりそうな人は、注意が必要です。

著者投稿者 横川
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