引越し料金はどこでも同じじゃなかった! 日本で一番高い地域はここだ!

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こんにちわ。引越しラクっとNAVIの横川です。2014年の3月の引越し代金が高かった地域ってどこか知っていますか?物価から考えると、東京だと思いますか?実は、宮城県だったんです!今日は、宮城県仙台市に拠点を構えて東北地方の引越しを行っている、「くらうど引越センター」さんにおじゃましています。料金のお話や、震災を乗り越えたお話をおうかがいしにきました!

 

ーー 本日は、よろしく御願いいたします。

川村さん(以下、川村) よろしく御願いします。

 

ーー まずは、くらうど引越センターさんをご存知でない方のために、くらうど引越センターさんのご紹介を御願いします。

川村 はい、当社は宮城県仙台市を拠点とし、東北地方のお引越し業務をメインに取り扱っています。特徴としては、リピーターが多いことと、地元の不動産会社さんや、ハウスメーカーさんから、お客様をご紹介いただくケースが多いので、インターネットの比較サイトなどでは、あまりご存知でないかもしれません。

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(くらうど引越センター 川村マネージャー)

 

ーー なるほど。他には特徴はありますか?

川村 はい。当社はインターネットの大手口コミサイトではかなりランキング上位に入っていまして、そこをご覧になったお客様が、他社でお見積りをとった後、最期の見積り先として、当社にご依頼いただくケースが多いです。ですので、かなり満足度が高いサービスを提供できているのではないかと、考えております。

 

ーー そうだったのですね。口コミサイトに高評価を書いてもらえたり、リピーターが多いことが特徴と言えるほどの、サービスの特徴はなんでしょうか?

川村 業界用語でいう、「あたり、ハズレが少ない」ということですね。つまり、日雇いのスタッフは、極力雇用せず、長期で出勤できるスタッフを中心にサービスを提供していますので、誰が、どういうチームでお引越しを行っても、レベル差が少ないのです。その結果、サービスレベルが担保され、お客様満足度が上がるという好循環を生み出しています。

 

ーー それはすごいですね!ちなみに、インターネット上の口コミサイトの評判は気になりますか?

川村 そうですね。ある時期に、女性のお引越しが増えた時期がありまして、どこで私たちのことを知りましたか?と聞くと、某女性向け会員サイト内で、引越し会社の口コミがあって、そこで我々が評価が高く、ご依頼いただいたとのことでした。先ほど述べたようなサービスレベルを維持している結果なので、すごく嬉しいのですが、私たちが知らないところで評価をされているので、ちょっと気持ち悪い気もしますね(笑)

 

ーー 2011年3月11日、未曾有の大震災がおこりました。川村さんは、当時何をされていましたか?

川村 私は、偶然にもお休みを頂いておりまして、娘を病院に連れて行っていました。塩釜の病院でして、海岸から1kmぐらいのところでした。駐車場で自分の車に乗っていた時に、地震が起きて、ものすごい揺れだったので思わず車の外に出ましたが、外でも立っていられないくらいの状況でした。

平屋の建物でも揺れがすごくて、ゆがみが発生しているのが目に見えるほどで、地割れが起きるのでは?と心配になるくらい、音がすごかったです。

車のラジオをつけると、15mくらいの津波がくるかもしれないから、避難してくださいとアナウンスされていました。

一旦避難したあと、すぐに娘と帰宅したのですが、自宅はガラス戸が倒れて、食器棚が倒れて、冷蔵庫が倒れて、レンジも3mくらい飛ばされて、キッチンの扉は全部開いていて、横揺れでテレビがぶつかった壁は穴があいて、というものすごい状況でした。

近くの避難所(小学校)へ行きましたが、人がいっぱいで、立っている場所もないくらいでした。停電でテレビが見れない中、カーナビのテレビが映ったので、映像でニュースをみましたが、ものすごいことが起こっていることを実感しました。

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(出典:災害写真データベースより)

 

ーー くらうど引越センターさんは、大丈夫だったのでしょうか?

川村 借りていた倉庫の壁が抜けてしまい、お預かりしていた家財が入っていたので、なんとか取り出しました。また、事務所が停電しており、お電話が繋がらない状況でした。

 

ーー 予約の入っていたお引越しはどうなりましたか?

川村 翌日以降も、連絡が取れるお客様については予定通りお引越しを行いました。ただし、燃料の給油制限がありましたので、燃料のもつ範囲内で。という形になりましたが。

 

ーー 確かに、給油制限ありましたね。やはり、並んだのでしょうか?

川村 はいルールですからね。ただ、盛岡までは、1人30〜40リットルまでという、給油制限がありましたが、盛岡まで仕事でいった車は、もっと北へ行って、燃料を満タンにして戻ってくるという工夫を行っていました。

また、川崎に提携している引越し会社さんがありまして、陣中見舞いということで、軽油を持ってきてくださいました。すごく助かりましたね。

他にも、地元の企業のつながりの中で、燃料を融通してもらうこともありました。ですので、結果的に、くらうど引越センターとしては、一方的にお引越しをお断りする。ということは、ありませんでした。

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(出典:仙台市フォトアーカイブ東日本大震災ー仙台復興のキセキーより

 

ーー 震災時は、引越しを一方的にキャンセルされたというお話はありましたよね。

川村 はい。震災の後、某引越し会社さんは一方的にキャンセルをされたそうで、すでに退去の決まっていたお客様が引越しできなくなり、管理会社さん経由で、当社にご依頼を頂くことがありました。

3月という繁忙期でしたので、全てを受けるのは難しかったのですが、ある程度の日時と作業時間の幅をもらって、対応できる限りは対応いたしました。

 

ーー そういった、他社でキャンセルを受けた人たちからの問い合わせがすごそうですね。

川村 はい、事務所の停電が復旧した途端に、8回線ある電話が朝から晩まで鳴りっぱなしで、食事はおろか、トイレに行くことすら難しいくらい、電話が鳴り止まなかったですね。

また、外線電話だけでなく、個人の携帯電話には地元の不動産会社の社長さんから、直接のご依頼を頂くなど、もう異常な状況でした。

ですが、非常時だからこそ、しっかりと対応した結果が、今現在の関係に結びついており、震災時にお手伝いさせていただいた、不動産会社の社長さんからは、いまでもお客様をご紹介頂くことが多いです。

 

ーー 2011年以降も、ずっと東北地方は繁忙期になると引越しが手配できない。という状況が頻繁に発生しますが、実際に東北地方でお引越し業務をされている、くらうど引越センターさんとしても、そういう状況は感じていらっしゃいますか?

川村 はい。すごくよくわかります。確か、去年の繁忙期の引越し単価は、宮城県が日本一の価格だったと記憶しています。それくらい、需給が合っていない状態が続いているんですね。引越し料金が通常の時期の2〜3倍程度になることもあります。

とにかく、車がない。と言われます。毎年10月の中旬くらいに、翌年の3月のレンタカーを抑えるのですが、10月の時点で、レンタカー屋さんの保有するトラックが残り、2割も残っていないくらい、車が足りてない状況です。ここ数年はずっとこんな状況です。これでも足りていないんですね。

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ーー そうですよね。宮城県が引越し代金高い理由は、退去の際の家賃が日割りでなく、月末までの家賃が発生する契約が多いので、二重家賃を避けるために、引越しが月末に多いということだと認識していますが、実際に月末の引越しは多いのでしょうか?

川村 そうですね。確かに月末のお引越しのご依頼は多いと思います。

 

ーー 実は、広島県も同様の契約が多いので、退去は月末に寄るそうです。ですが、宮城県が日本一になった理由は、それだけではないと思います。つまり、3月のお引越しシーズンで、月末に引越しが集中し、(ここまでは広島県も同じ条件)復興でのお仕事をされている方々の人事異動が重なって、日本一になってしまったという可能性がありますね。

川村 そうかもしれませんね。

 

ーー となると、お引越し料金を下げるなら、月末のお引越しではなく、月初の方がいいということですよね?

川村 引越し料金だけでいうと、そのほうがいいかもしれません。ですので、二重家賃の期間が発生しても、トータルで考えると、月初の引越しの方が安くなるのか?をしっかりと検討するのがいいと思います。

 

ーー そうですよね!他に「くらうど引越センター」さんの、オススメサービスはありますか?

川村 オススメする訳ではありませんが。私たちはシークレットのお引越しも対応しています。

 

ーー シークレットのお引越しとは、どういうお引越しでしょうか?

川村 ストーカー被害にあわれている方や、離婚される方や、DVの被害を受けているお客様からのご要望で、トラックにはもちろん引越し会社のマークは書いてありませんし、作業員も私服でうかがいます。ダンボールも無地のものをご用意して、引越しらしからぬお引越しを提供しています。

ストーカー被害にあっていらっしゃる方は、前もってストーカーの特徴や車の車種などを聞いて、引越し作業後に、つけられていないか?をチェックするようにしています。

つけられたりしていることが分かった場合、別の場所で、車を待機させて、荷物を乗せ換えてストーカーをまく。ということもやることがあります。

最近は少なくなりましたが、ある一定層はいらっしゃいますね。

 

ーー 最後に、くらうど引越センターさんが、今後、目指していく方向を教えてください。

川村 満足度で、地域ナンバーワンですね。リピーターを増やせるように、お引越しのサービスを提供することが、目指して行く方向だと思います。いずれは、東北6県にそれぞれ出店したいなと考えています。

 

ーー本日は、ありがとうございました。

まとめ

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(出典:仙台市フォトアーカイブ東日本大震災ー仙台復興のキセキーより

いかがでしたでしょうか?

やはり、時代は引越し代金のみを下げるというだけでなく、お部屋の賃料なども含めたトータルな転居料金を下げるという考え方に移行すべきだと考えます。もし、二重家賃が発生しても、引越しを月初にすることで、トータルで引越しに関わる費用が抑えられるなら、検討してみるのもいいと思います。

また、ここ数年は毎年ですが東北からのお引越しはとにかく手配が大変です。手配が大変=料金が高いということです。東北からのお引越しが決まった場合は、とにかく早く手配することが、料金を抑える最低限のポイントです。というよりも、引越しを実現させるためのポイントです。3月の東北地方は、本当に異常な状況が毎年続いていますから。。。

特に転勤が発生する企業の引越し担当の方は、転勤者任せにしてのんびりしていると、目玉が飛び出るような見積が届きますので、目玉が飛び出ても大丈夫なように、メガネをかけておきましょう。

現場からは以上です。

くらうど引越センター:http://www.cloud-hikkoshi.com/

著者投稿者 横川
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