LINEが参入!DMMは撤退!メルチャリにドコモシェアバイク、群雄割拠のシェアサイクルビジネスまとめ

こんにちわ。引越しラクっとNAVI(@hikkoshinavi)の横川です。

自転車乗ってますか?東京に住む人は、自転車があると便利なのは理解できると思いますが、とはいえ、「盗まれる」とか、「壊される」という危険性も持ち合わせています。僕も、過去に乗っていた自転車(東京に来て3台買いました)は全て盗まれました。ええ、東京は怖いところです。

そんな人のために、シェアサイクルというサービスがあります。これは自分で持たなくって、共用の自転車を借りることができ、同じ系列の自転車置き場なら、どこで返却してもいいサービスです。つまり、自転車を保有すると、盗まれたり壊されたりするリスクがありますが、シェアサイクルなら、そんなことは気にしなくていいのです!

中国でも、シェアサイクルは流行っているというニュースもありましたし、国内でも上場企業などが、参入を発表するなど、目まぐるしく変わっている状況です。そこで今日は、シェアサイクルのプレイヤーと、料金体系、対応エリアなどをまとめてみました。2018年2月時点でのお話ではございますが、ご覧ください。

まずは今月のお話ですが、こんなニュースが。

昨年末には、こんなニュースが

先日、DMMとメルカリが参入を発表したばかりのシェアサイクル業界ですが、さらに大手が参入してきました。

すでに東京では、docomo(セブンイレブンと提携)の提供するドコモシェアサイクルが、いいポジションを取りつつある中での、IT業界の大手の参入です。

ここで、群雄割拠のシェアサイクルビジネスにおける各社の特徴を、発表内容から捉えて見たいと思います。

ドコモ・バイクシェア

すでに一定のシェアを取りつつある、ドコモのシェアサイクル。各自治体と連携しているので、いいスペースを抱えています。

さらに、自転車は電動アシスト機能がついているので、どこへでもラクっと移動することができます。

提供エリアは、
東京:千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、江東区、品川区、大田区、渋谷区、練馬区
神奈川:横浜市
宮城:仙台市
広島:広島市

というエリアで展開しています。

基本的には各自治体が提供する形で、運営がドコモ・バイクシェアという形態になっています。

自治体と連携しているので、都心部のいい場所をしっかりと抑えている感じがするので、通勤の足として利用されているのをよく見かけます。

また、区をまたいで、乗り捨てできるようになっているので、いちいち、返却する必要がありません。

 

そして、システムの提供による営業も行っており、青森から沖縄まで、11エリアでサービス提供しています。

料金は、一回会員で、30分150円。1日パスで1,500円です。月額会員だと、基本料2,000円で、30分以内なら、何度でも無料。という体系になっています。

 

現在、日本国内でシェアトップのドコモ・シェアバイク、気になる収益ですが、

売上高:4億6,774万円
営業利益:▲6億7,354万円
ということで、まだまだ渋い決算になっています。売上4.6億に対して、原価が9.4億となっていて、何を原価に加えているかですが、黒字化は遠そうです。

 

そして、電動の自転車特有の問題点も出ているようで。。。

たまに夜に自転車を移動している様子がみられます。ポート(自転車置き場)に乗り捨てることができるので、人気のあるポート(自転車置き場)に、自転車が集まってくるんでしょうね。


(近所のステーションから、別のステーションへ自転車を輸送する姿/筆者撮影)

使い勝手はラクっと?

ドコモ・シェアバイクは、dアカウントを取得して、クレカなどを登録して、利用開始となります。さらに実際に利用するまでも、スマホでポチポチした後に、出てくる番号を自転車についている機械へ入力して解錠となります。これ、メルカリなどのIT企業がUI、UXを設計すると、もっと楽になることは明白です。

そして、後発組はすでに決済情報を持っていることが強みと言えそうです。メルカリのアカウントに連動させて、メルカリ内で支払いができるとか、DMMのアカウント内で支払うとか、LINEpayで支払うとか、簡単にできそうなので、無駄に登録から利用までのハードルが高いdocomoは、シェアを持っているからといって、安泰とは言えなさそう。

 

各社、海外からの旅行客もターゲットとして捉えているでしょうから、そうなると中国人がアカウントを大量にもつ、モバイクと提携するLINEのシェアサイクルは一歩抜けたかもしれません。ここに、Airbnbやら、UBERやらが、参入してカオスな状況を見て見たい気もします。

ユーザーとしては、いろんな企業のアカウントを利用するのは本当に面倒なので、自転車自体は各社で共有してもらい、各社のアカウントで決済できるような、シェアサイクルビジネスを展開してもらえると、とても嬉しいですよね。

DMMが撤退

一時はシェアサイクル事業に参入!を発表していたDMMでしたが、参入を撤回することを発表していました。

かいつまむと、中国と同じ、どこでも放置できる方法で、参入予定だったが、DMMの名前の入った自転車が街中のいろんなところで、放置されているとDMMのブランドイメージの毀損となり、他のビジネスへ影響を及ぼす可能性があるとのことでした。

本文でも書かれていますが、これまでのDMMだと、突っ込んで行く可能性はありましたが、もうそんな企業ではなくなったようですね。同郷の企業としては、寂しい気持ちもありますが・・・それだけ大きな企業になったと言うことですね。

というわけで、中国でも問題になっている、シェアサイクルの放置問題。対策としては、各社ポート(自転車置き場)を設置して、ポートごとに乗り降りできるサービスになりそうです。

メルチャリは福岡から

冒頭のリンク先の記事によると、メルチャリは福岡市からサービス開始するようです。今月の27日からとのことで、準備もしていたようですね。ポート(自転車置き場)からポート(自転車置き場)への利用というスタイルで、料金は4円/分と刻んできました。

ドコモ・バイクシェアが、30分課金で150円という価格設定から考えると、非常に安価な設定で、ユーザーにとっては懐に優しいですね。

比較的、平坦な地形の福岡市ということもあってか、ドコモ・バイクシェアと違い、電動自転車ではありません。

「メルチャリ」で借りることができる自転車は20インチ、3段階ギア、日本製の非電動アシスト自転車。鍵はコネクティッド・ロックの開発などを事業とするtsumugのスマートロックを搭載、QRコードで解錠することができる。自転車にはGPSが内臓されており、アプリ上で自転車の駐輪場所をリアルタイムに把握することも可能だ。

また、ポート(駐輪場)については、民家の軒先なども登録できるようで、これならマンションの駐輪場をポートにしてしまえば、入居者も楽だし、マンション側も収益になるので、お互いにいい関係になりそうな気がしますが、どうでしょうか。

 

使い方については、スマホで完結ということで、非常に簡単そうです。メルカリIDを使えるので、新たにアカウント登録などの作業が不要っぽいのがいいですね。やはり、UI,UX周りは、ドコモシェアバイクに比べて、簡単そうに見えます。(実際に使っていないので、なんとも言えませんが)

でもこの「簡単そう」というのがとても大事で、ドコモシェアバイクと比べて申し訳ないのですが、会員登録をしたら次は。。。と読み進めなくてはならない、ドコモシェアバイクに比べて、メルチャリはこれだけ。

すごく簡単そうですよね。すごく簡単そう。と思うと、次は実際にやってみようというアクションに繋がります。メルチャリ。東京でやってくれないかな。。。

 

そしてちょっときになるメルカリとの連動ですが、今の所はメルチャリでたまるマイルを、メルカリで利用することができないようです。とはいえ、同じグループ内でのサービスですから、今後は連携して行くとのことです。

LINEは札幌から

LINEシェアサイクルは、中国でシェアバイク事業を運営する、モバイク社との業務提携(出資して)によるサービスの提供となっており、提供エリアは札幌市です。

シェアサイクルは、日本よりも中国が先行して発展しており、モバイク社でも、中国国内で、100,000台の自転車を配置しています。(ドコモ・シェアバイクは、5,000台程度と見込まれる)モバイク社はすでに、札幌市で営業を開始しており、中国大手が日本国内で、どこまで食い込んでいけるか、都心部ではLINE社とのタッグで、どこまで拡大できるのか、楽しみです。

料金体系は、100円/30分とのことですが、スタート時は半額の50円/30分というキャンペーンを行うそうです。安いな。。。

 

ちなみに、中国でのシェアバイク(シェアサイクル)は、日本のように指定された自転車置き場に置くのではなく、自由に放置されています。ユーザーはGPSで自転車を探して、近くの自転車を利用するという、ものすごくフリーダムな世界です。

日本では、同じようなサービスは展開できませんから、各社、専用のポート(自転車置き場)の獲得競争が激しくなりそうです。個人が保有する遊休地も使えそうなので、あきっぱが登場した時のように、国内のシェアサイクル置き場の取り合いが始まるのかもしれません。

駐車場ほど、大きくはないものの、自転車を数台なら停められるような遊休地を持っている企業や、個人の方は、シェアサイクルへの場所貸しや、シェアサイクルビジネス、いいかもしれませんね。

 

まとめ

というわけで、各社の概要もわかってきたので、簡単にまとめてみたいと思います。

ドコモ・シェアバイクLINEシェアサイクルメルチャリ
エリア千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、江東区、品川区、大田区、渋谷区、練馬区、横浜市、仙台市、広島市札幌市福岡市
料金150円/30分100円/30分4円/1分(120円/30分)
自転車電動自転車非電動自転車非電動自転車
規模200ポート以上
2,500台以上
未定50ポート
400台

また、モバイク社の自転車はメンテナンスフリーを謳っており、形状も独特な自転車となっています。ちょっと乗ってみたいですね。自転車についての詳細はこちらのサイトで詳しく書かれていました。

前述のドコモシェアバイクは、電動自転車ということもあり、維持管理にコストがかかるのが明白ですが、ユーザーにとっては助かります。坂の多い東京エリアで、自転車のクオリティを下げた状態で、サービスを提供されても、ドコモシェアバイクに流れていきそうな気もします。

メルチャリが一番普通の自転車ですが、ある意味、一番とっつきやすい自転車なのかもしれません。まずは坂の少ない福岡市内からということですが、東京へ進出の際は、電動自転車に変えてくるのでしょうか?

 

というわけで、シェアバイク(シェアサイクル)業界ですが、現状は、エリアが異なっているため、戦いになっていません。自転車は、ドコモシェアバイクの電動自転車が楽でしょう。料金的には、メルチャリが一番安く、使い勝手はメルチャリと、LINEシェアサイクルが良さそうかなと感じます。

とはいえ、このビジネスは、いかに利用しやすい場所にあるか。が重要なので、ポートをいかに集めることができるか。を考えると、コンビニエンスストアや、都心でビルをたくさん保有する不動産会社と、うまく手を組む会社が最後まで残りそうですね。

著者投稿者 横川
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