引っ越しをすると、車のナンバーは変更しなくてはいけないのか？
引っ越した場合、車のナンバーは必ず変更しなくてはいけないのでしょうか？
今日は、そんな疑問について調べてみました。
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結論
いきなりですが、結論です。
法律的には、変更が必要。法律ですから順守しないといけません。
ただ実際には、あきらかに違う地区のナンバーのまま生活している人を見かけたことがあると思います。
なぜそのようなことが起こっているのでしょうか。ナンバーに関する手続きと実情について解説していきます。
車のナンバーは引っ越しで変更しないとどうなるのか？
車のナンバーは、地域によって変わるのはご存知ですよね？
東京の場合、2020年5月から「江東ナンバー」「葛飾ナンバー」「板橋ナンバー」が新たに加わり
| 品川ナンバー | 千代田区、中央区、港区、品川区、目黒区、大田区、渋谷区、大島支庁、三宅支庁、八丈支庁、小笠原支庁 |
| 世田谷ナンバー | 世田谷区 |
| 足立ナンバー | 台東区、墨田区、荒川区、足立区、江戸川区 |
| 葛飾ナンバー | 葛飾区 |
| 江東ナンバー | 江東区 |
| 練馬ナンバー | 新宿区、文京区、中野区、豊島区、北区、板橋区、練馬区 |
| 杉並ナンバー | 杉並区 |
| 板橋ナンバー | 板橋区 |
| 多摩ナンバー | 立川市、武蔵野市、三鷹市、府中市、昭島市、調布市、町田市、小金井市、小平市、東村山市、国分寺市、国立市、狛江市、東大和市、清瀬市、東久留米市、武蔵村山市、多摩市、稲城市、西東京市 |
| 八王子ナンバー | 八王子市、青梅市、日野市、福生市、羽村市、あきる野市、西多摩郡 |
と、10のナンバーに分かれています。
新たに加わった3つのナンバーは、全国17地域で導入されたいわゆるご当地ナンバー（地方版図柄入りナンバープレート）と呼ばれるもので、「ヤマタノオロチ」のデザインが施された出雲ナンバーや、「朱雀」がモチーフとなった飛鳥ナンバーなどが話題になったことは記憶に新しいところです。
全国のナンバープレート一覧については、下記のwikipediaをご参照ください（ちなみに、wikipediaには記載がありませんが、天皇皇后両陛下がご乗用になる車両に用いられる「皇ナンバー」も存在します）。
虚偽の保管場所証明申請は、20万以下の罰金
人気の地区のナンバーを取得するためにそのエリアで駐車場を借りて、ナンバーをとったら地元に帰る、いわゆる『車庫飛ばし』をする人がいます。東京で言えば品川ナンバーがこれにあたるかもしれませんが、冒頭で触れたとおりこれは法律違反です。
日本の法律では、車両の保管場所は本拠の位置（自宅など）から2キロメートルを超えてはいけないと規定されており、これを超えると保管場所の不届け・虚偽提出となって10万円以下の罰金、もしくは虚偽の保管場所証明申請として20万円以下の罰金になります。また道路を車庫代わりに使用した場合も、懲役を含む厳罰が課せられます。
| 違反内容・罪名 | 罰則 |
| 虚偽の保管場所証明申請 | 20万円以下の罰金 |
| 保管場所の不届け、虚偽届出 | 10万円以下の罰金 |
| 道路の車庫代わり使用 | 3ヶ月以下の懲役又は20万円以下の罰金（違反点数は3点） |
| 道路における長時間駐車 | 20万円以下の罰金（違反点数は2点） |
引っ越しをしたときの駐車場の手続き
では、引っ越しをしたら、どんな手続きが必要なのでしょうか？
先に言っておくと、非常に面倒です。
車庫証明を取得するための手続き
まずは車庫証明を取得するために、平日に警察へ、以下のものを持って行きましょう。
1.自動車保管場所証明申請書
2.保管場所の所在図・配置図
3.保管場所使用権原疎明書（自認書）
4.保管場所使用承諾証明書
5.自動車の使用者住所を確認できるもの（運転免許証など）
6.実印
7.印鑑証明書
8.自動車検査証（車検証）
9.（第三者に委任する場合は）委任状
4）は、賃貸で駐車場を借りている場合に、不動産会社に出してもらう証明書です。自分の持っている敷地内に駐車する場合は、不要です。この書類を持って行って、申請すると、3〜7日後に、車庫証明書が発行されますので取りに行きましょう。もちろん、平日です。
申請時にもらった納入通知書兼領収書を窓口に提示、標章交付手数料の500円と
申請手数料（自治体によって異なりますが、おおよそ2,500～2,800円程度）を支払うと、以下の3つが交付されます。
・自動車保管場所証明書（車庫証明書）
・保管場所標章番号通知書
・保管場所標章
保管場所標章番号通知書は車検証などと一緒に保管し、保管場所標章はステッカーですので、車のリアガラスに貼っておきましょう。
ナンバープレートを変更するための手続き
この二度の平日を乗り越えると、さらなる難関が待ち受けています。その名も、陸運局です。こちらはナンバープレートを変更するための手続きになります。
陸運局へは、以下のものを持って行きましょう。
1.車庫証明書
2.住民票
3.印鑑
4.車検証
5.（第三者に委任する場合は）委任状
6．ナンバーを変更する自動車
その上で当日、申請書と手数料納付書、 自動車税申告書の3つの書類に記入捺印して手続きを行います。
自分の管轄している陸運局がどこにあるのかは、前もって調べておく必要があります。警察署は各地にありますが、陸運局の手続きを行うところは、各エリアでひとつです。たとえば、先ほどの東京の例で言えば、
品川陸運局（品川ナンバー、世田谷ナンバー）
足立陸運局（足立ナンバー、江東ナンバー、葛飾ナンバー）
練馬陸運局（練馬ナンバー、杉並ナンバー、板橋ナンバー）
多摩陸運局（多摩ナンバー）
八王子陸運局（八王子ナンバー）
と別れていますので、事前に確認しておきましょう。住所によっては非常に遠い場所に陸運局があると、移動が大変です。
ここでナンバープレートの管轄が異なると、ナンバープレートの変更が必要になります。おなじ管轄内の住所変更であれば、ナンバープレートの変更はありません。こちらも平日です。
警察署と陸運局を合わせると平日が3日間も潰れる上に、引っ越しをしてから15日以内に対応しなくてはなりません。
もう少し引っ越しをする人にとって、優しい国であってほしいですね。
ナンバー変更しないとこんな不便が！
とは言え、引っ越し後に変更登録やナンバー変更をしないままだと、法律違反になること以外にも、さまざまな不便・不利益が生じますので、一覧で見てみましょう。
廃車や下取りの際の手続きが大変になる
何度も引っ越しをしたのにナンバー変更をしていなかった場合には、車を買い換える際に今まで乗っていた車を廃車にしたり、下取りに出して名義変更しようとするにあたって、手続きが大変になります。
1回引っ越してナンバー変更をしていないだけであれば、住民票で手続きできますが、引っ越し2回以上でその間にナンバー変更がされていないと、その車の購入時までさかのぼって住所の履歴を証明する書類が必要となります。
自動車税の支払い通知が届かない
普通自動車であれば自動車税は毎年1回、自動車の使用の本拠がある都道府県に納めます。
引っ越したのにナンバー変更をしないままだと、その車のナンバーを管轄する地域の都道府県に支払い続けることになりますが、そのままでは納税通知書が現住所に届きません。そして納税済みであることが確認できなければ、次の車検を受けることもできません。
どうしてもナンバーを変更したくないのであれば、引っ越し前に車の使用の本拠地だったところの都道府県に自動車税を納めて、納税済みの証明書を送ってもらえば、車検を受けることもできます。その場合は当該の都道府県税事務所に連絡して、納税通知書を現住所宛てに送ってもらうしかありません。
交通違反や事故の際の手続きに時間がかかる
速度違反や駐車違反などで摘発されたときに、自動車の使用の本拠が変わったのに変更登録をしないままだと処分手続きに時間がかかる場合があります。車を運転していて交通事故の当事者となった場合も同様です。
リコール通知が届かない場合も
乗っている車種に不具合が発覚してリコール対象になった場合、車の変更登録がされていないと、リコール通知が現住所に届かない場合もあります。リコール対象となった車を修理しないまま運転し続けるのは危険です。
まとめ：面倒でも車の異動手続きはしておくべき
以上のような不便を避けるためにも、車の異動手続きは大事です。
取り急ぎ運転免許証の住所変更をするために警察署へは行くわけですから、ついでに車庫証明を申請しておけばいいと思います。
車庫証明書の取得も、陸運局で車検証の住所変更手続きも（ナンバープレートの変更を含む）、すぐに実害があるかないかで言えば、ないかもしれません（とはいえ、いつ摘発されても仕方がないという覚悟は必要）。
ですが、自動車税。これだけはしっかり住所変更しておかないと、旧住所に納税用紙が送られてきて、自動的に料金を滞納してしまい、車検を受けられないことになります。
ですから自動車税の住所変更届は、絶対に出しておきましょう。こんなハガキが納税の用紙とともに、届いているはずですよ！
というわけで、最後に少し宣伝をさせていただくと、引っ越しをする際には自動車関連だけでもこれだけ面倒な手続きがある中で、少しでも面倒な作業を減らしたいと思いませんか？そんな時はぜひ一度弊社の「引越しラクっとNAVI」へご相談ください。
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