東京都の「東京防災」ブックが、予想以上に良かった件。
【お知らせ】9月1日より、都内各家庭へ、防災ブック「東京防災」を配布しています!お手元に届きましたら、ぜひご覧ください。http://t.co/e13bJsWtKN
— 東京都防災 (@tokyo_bousai) 2015, 9月 2
このツイートにあるように、東京都民の皆さんは黄色い「東京防災」ブックがポストに入っていると思います。結構ごつい箱に入っていて、防災ブックの他に防災マップ、ブックカバー、舛添都知事からの挨拶、が入っていました。
あまりにごつくて、なんじゃこりゃ?と思ったのですが、せっかく住民税を払っているのだから、もらっておこうと思いました。
この東京防災ブック、中身を見ると、かなりすごいです。東京都民以外は見れないじゃないか?と思いますか?インターネッツのこの時代、中身を電子書籍としてあげてくれています。以下は、東京防災のオフィシャルサイトです。キャッチコピーは「今やろう。災害から身を守る全てを。」です。
ですので、東京都民以外の方も見ることができますし、是非とも準備をしてください。配布されたこの本のいいところは、やはり「紙」であることですよね。被災時は、ネットが使えるかどうかわかりませんので、そういう意味では、紙であることは非常に重要だと思います。
都民以外で気になる人は、電子書籍をプリントアウトしましょう。
例えば、冒頭の被災時にどこにいるか別の対処方法は、一読しておくのがいいと思います。絶対的にパニックになりますので、周りの人に流された結果、間違った選択になってしまうと、命にかかわる問題になりますので、読んでみましょう。
なんせ、330ページの大長編ですし、気をぬくページが全然ないので困っちゃうわけですが、被災後でもこの本の存在を知っておけば、あらかじめ予備知識を持って避難所生活を迎えたり、最低限のプライバシーを確保したりできますので、東京都はいい仕事してますね。
でもって、こういった防災は地震のケースを想定していることが多いわけですが、この東京防災では、大雨、台風、竜巻、噴火、などの自然災害についても記載され、さらには「テロ・武力攻撃」についても、紹介されています。東京ならではと思う反面、原子力発電所や、空港がある地域でも同様のケースは想定できるんですよね。
他にも、簡易トイレの作り方や、簡易コンロの作り方、食器の作り方、簡易オムツの作り方、さらにはハエ取り器の作り方まで紹介されています。ネットが使えないときはこういった情報を仕入れるのは紙からになりますから、保管しておくのはいいですね。
最後の方には、かわぐちかいじさんの漫画TOKYO”X”DAYも収録されています。こちらも東京防災のオフィシャルサイトから見ることができますので、興味がある人は読んでみてはいかがでしょうか。
そんなわけで、あんまり東京に住んでいて、東京都の仕事に興味はなかったのですが、この「東京防災」ブックは、個人的にヒットしました。
オフィシャルサイト上で全てを公開して、別の地域の人たちにも共有しているのは、とても素晴らしいことだと思います。全国でこいうった取り組みが進むといいですね。
せっかくなので、東京都防災のサイトから首都圏直下型の地震が来た場合の被害想定をチェックしてみました。すると、一番最悪の状況でも、9,700名の死者という予想。どうですか?ちょっと甘い想定のような気がしませんか?
東日本大震災では、死者は15,000名を超えています。震災前の岩手、宮城、福島の人口をは約570万人でした。(2010年国勢調査より)そして東京、神奈川、千葉、埼玉の人口は、3,400万人です。つまり、人口では約6倍にも関わらず、死亡者数は65%に見積もっているのです。
もちろん、首都圏直下型地震の場合は、津波による死傷者ではなく、地震の揺れと火災による死亡がほとんどを占めますから、東日本大震災の数値をそのままもってくる意味はないのかもしません。
ですが、こういった災害は、常に最悪な状況を想定しておいた方がいいですよね。9月1日は、防災の日で、防災防災とうるさかったと思いますが、1週間ほど経って、落ち着いたタイミングで見直してみましょう。
本日は、以上です。