社宅は寮から借上社宅へ!メリットは?
時代は、寮から借上社宅へ
転勤者や新卒向けの福利厚生として、さまざまな住宅補助をしている企業が増えています。かつては、会社が自らマンションを保有して、社員寮として提供するパターンが多かったのですが、時代にそぐわないのか数を減らしています。
1棟丸ごと借りていた企業も、途中で部屋単位に変えたりしています。その代わりに増えているのが、一般の賃貸物件を会社が借りて、従業員が住むパターン。一般的にはこれを「借上社宅(かりあげしゃたく)」といいます。
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借上社宅のメリット・デメリット
借上社宅のメリットは、「従業員が住む場所を選べる」こと。企業としては、維持管理の手間がないというメリットもあります。自分で選んだ住まいの方がやる気も出ますし、従業員満足度も上がるので、会社にとっても都合がいいわけです。
もちろん、デメリットもあります。それは、コストが増えること。
従業員が入れ替わるたびに、不動産会社への仲介手数料や、管理会社への敷金、礼金などが発生する場合があります。せっかく入社した社員が数ヶ月でやめたら負担がムダに。
ただし、寮は誰も住んでいなくとも、家賃や修繕費用が発生するので、これは寮のデメリットといえます。ですので、ここで簡単にメリット・デメリットをまとめてみます。
寮 | 借り上げ社宅 | |
---|---|---|
メリット |
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デメリット |
|
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仕事とプライベートを分けたい人が増えているので、会社の人と顔をあわせなくてもいい借上社宅の方が、従業員にとっては良さそうです。
借上社宅の制度をつくる場合、ルールが重要
借上社宅に関わらずですが、会社のお金で転居をする場合、ルールが必要になります。ここでは、僕たちの会社(リベロ)の借上社宅の制度や、他の会社の社宅制度をご紹介してみます。
まず重要なのは、会社がどこまで負担をするのか?ということです。一つ一つチェックしていくことが大事です。
ここで、僕たちの会社で用意している、社宅規定チェックシートをご覧ください。
ここには、下記の一般的な借上社宅で必要なチェック項目を網羅しています。
- 家賃
- 家賃超過分
- 敷金
- 礼金
- 更新料、更新事務手数料
- 連帯保証人、保証会社
- 入居者入れ替え
- 火災保険
- 期間限定物件(定期借家)
- 短期解約違約金
- 連名契約
- 解約予告
- 契約名義
- その他
- 負担区分
ここでいくつか、詳細をご説明しますね。
連帯保証人、保証会社の利用
大手企業の場合、保証人や保証会社が必須の物件は敬遠されがちです。知名度の少ない中小企業の場合は、物件によっては保証会社必須といわれることもあるので、従業員満足度を取るか、コストを取るかが、会社の判断が分かれるところです。
期間限定物件(定期借家契約)
定期借家契約は、ほとんどの法人がNGだと思います。3年後に、更新できないような物件であれば、また初期費用が発生し、総務人事の手間も増えるので、前述した定期借家のデメリットが増えるだけだからです。
オーナーが個人か法人か
上記のチェックリストには書かれていませんが、貸主(オーナー)が個人か法人かを気にするケースがあります。
それは、オーナーが個人の場合、総務や経理の人がひと手間増えるからです。それを避けるべく、「契約は法人オーナーのみ」とする企業も存在します。
こんな制度もありますよ
たとえば、僕たちの会社独自のルールでいうと、社宅で会社が負担する場合は、通勤交通費が5,000円以内というルールがあります。
他に有名なところだと、サイバーエージェントさんが、「2駅ルール」を設定しています。渋谷から2駅以内なら、会社が住宅補助をしてくれる仕組み。
多店舗展開をしている企業さんの場合、店舗から○km以内の住居を選ぶというルールも存在します。車通勤が基本になるので、近くに住むことで、交通費も削減できて、交通事故に遭う可能性も減らせます。
他にも、新耐震基準に則っていない物件NGという会社は少なくありません。また、新耐震基準という制度ではなく、築年数で縛る企業も多数。たとえば、築20年以内の物件でないと、NGといった具合です。
この辺りは、会社の社労士さんと相談しながら、社宅規定を設定してみてはいかがでしょうか? 参考事例でよければ、僕たちもいくつかご紹介できます。
まとめ
というわけで、今日は、企業の転勤におけるお部屋探しの、「寮」と「借上社宅」の違いについて、ご紹介しました。
また、借上社宅のチェックリストも用意したので、自社のルールで当てはめてみてはいかがでしょうか?足りない部分は、新たに制度設計するのもいいと思います。
もし、一般的な事例でいいので、知りたい!という企業の担当者さんがいらっしゃれば、おっしゃっていただければ、ご説明いたしますので、お気軽にご相談ください。