本籍地は引越しできる!その方法と、デメリットを考える

この記事をざっくり言うと

  • 本籍地には好きな住所を登録できる
  • 引っ越し時に本籍を変更する必要は、特にない
  • 本籍変更の手続き自体はとても簡単

こんにちわ。引っ越しラクっとNAVI(@hikkoshinavi)の横川です。

今日は、普段の生活ではほとんど必要がないが、数十年に1度必要になる、本籍地についてと、そのお引っ越し方法です。

あなたの本籍地、どこか認識されていますか??最初に引っ越しをした時から一度も変えておらず、出身地のままという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

本籍、戸籍、住民票について

まずは、本籍地や、現住所、住民票などについて、それぞれどんなものなのかまとめて見ましょう。

 本籍  戸籍が保管されている市区町村
 戸籍  身分関係を証明する公的証書
 住民票 住民に関する記録

これでもちょっとわかりにくいですよね。日本には、戸籍制度という家(物質的なものではなく、概念的なもの)に対して、人が紐づいている制度があります。つまり、窓口は地方自治体ですが、国に対して国民であることを証明してもらい、出生、婚姻、離婚、死別などが追えるような仕組みになっています。

どうやら、この戸籍制度、まともに運用しているのは、世界でも日本だけのようですので(形骸化している中国は除く)、旧世代の制度とも言えるのかもしれませんが、この制度のおかげで、我が家の過去の家系を追えるようになっているのですね!

とはいえ、プライバシーの関係で、誰でもチェックできるわけではなく、基本的には自分の直系の家系を調べることしかできませんが、それでも自分の知らないご先祖様の名前や、出生、結婚、死別の履歴を見ることができるのは、ロマンがあります。

興味がある方は、自分自身で家系を追ってみるか、または外部に委託して家系図などを作成してもらうこともできます。他にもたくさんの業者さんが手掛けていますが、ご参考までに。

【公式】家系図作るなら家樹-Kaju-|東京の家系図作成専門会社

完全に、話が脱線しましたが、戸籍と住民票は、全くの別物なので、引っ越しをして住民票を移動したからといって、自動的に戸籍が移動されるわけではありません!住民票を移動すると、移動先の自治体から住民税の徴収や、住民票の写しを取ることができますので、馴染みがあると思います。

ですが、本籍地では戸籍謄本くらいしか取ることがなく、この戸籍謄本も、自分自身で使うのは、初めてパスポートを申請する、結婚、離婚の時くらいしか使わないのが一般的です。出生の際は両親が出してくれますし、死別の際も自分以外の誰かが手続きをしてくれるはずですからね。

ですのであまり馴染みのない本籍地ですが、結婚や離婚の際に、戸籍謄本を取るために必要になったりします。ですが、既に本籍地とは違うエリアに引っ越しをしていたり、家族が誰も本籍地に住んでいないというケースも多いです。

このように自分が住んでいる場所と本籍が異なる場合、戸籍謄本が必要な手続きをする際に、わざわざ郵送で取り寄せる必要がありますので、本籍を自分の現在の住宅に住所変更しておけば、取り寄せる手間や郵送料が省けるという点が、戸籍を移す一番のメリットになります。

本籍地を引っ越しする方法

本籍地の移動は、住民票の移動と同じで簡単です。本籍地のある自治体へ行って、「戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)」をもらいます。その後、移動先の自治体へ行って、「転籍届」という書類と合わせて提出をするだけです。その際には本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)と印鑑(夫婦で届ける場合、筆頭者と配偶者双方の印鑑が必要)もお忘れなく。転籍届は、全国統一のフォーマットなので、住民票よりも簡単ですね。

そして、住民票との大きな違いは、好きな住所を登録できることにあります。

住民票の場合、住んでいないと住民サービスも受けることができませんし、住民票も発行してもらえません。ですが、本籍地は、住んでいなくても大丈夫なのです。その結果、こんなところを本籍地にしている人もいます。

名称 住所 人数 調査年
皇居 東京都千代田区千代田1番 約2100人 2004年時点
大阪城 大阪府大阪市中央区大阪城1番 800人 2010年時点
甲子園球場 兵庫県西宮市甲子園町1番 699人 2011年時点
竹島 島根県隠岐郡隠岐の島町竹島 88人 2012年時点
尖閣諸島 沖縄県石垣市登野城 約20人 2010年時点

本籍Wikipediaより

他にも、富士山頂や、東京タワーなど、本籍地を有名な場所にする人もいるようです。

なお、転籍届を出すとその戸籍に載っている全ての人の本籍地が変更になります。もし自分だけ転籍したい、特定の家族だけ転籍したいという場合は、別途「除籍」の手続きを行う必要がありますのでご注意ください。

本籍地移動のデメリット

前述の通り、結婚や離婚でないと、戸籍謄本を必要とする場面がないため、本籍地を移動しても、それほど生活に支障がないわけですが、あなたが亡くなった後は、ちょっと違います。

なくなると、除籍の手続きをする必要があるのですが、この除籍の手続きが、在籍した全ての自治体ごとに手続きする必要があります。

ですから、本籍を「皇居」に移動して、「大阪城」に移動して「東京タワー」に移動して、亡くなった人がいるとします。すると、「皇居」に本籍を移動する前の自治体、千代田区(皇居)、中央区(大阪城)、港区(東京タワー)と4つの自治体へ手続きする必要があるのです。

あなたにとっては、関係のない話かもしれませんが、残された家族は、手間が増えてしまいます。

そしてもう一つ、運転免許証やパスポートに登録されている本籍地も変更をしなくてはいけないのも、手間が増えるという点でデメリットです。特に、パスポートは引っ越しをしても転籍をしない限り手続きしなくてもいいので、余分な手間、と言えるかもしれません。

これらがデメリットと言えそうですが、まあ、この程度です。

ですから、本籍地を好きな場所や思い入れのある場所に引っ越しをしてみるのも、いいかもしれませんね。

結婚と本籍の深いつながり

ところで、結婚することを「籍を入れる」とよく言いますが、結婚と本籍は深い関連性があります。

夫婦となる二人も結婚までは、両親の本籍をそのまま受け継いでいることが多く、両親の実家や、両親の現住所が本籍になっていることがほとんどです。

そのため、本籍地がふたりの現住所とは違う場合も多くあります。しかし結婚すると、親の戸籍から抜けて配偶者と戸籍が一緒になるため、夫婦の本籍地が一緒になります。そのため、婚姻届の記入欄には「(新しい夫婦の)本籍地」を書く項目があるのです。

それでは結婚の際、本籍地をどこに定めるべきかといえば、もちろん皇居にすることも制度上は可能です。しかし多くの場合は、新しい住まいの住所、夫婦どちらかの実家、思い出の場所などを選んでいます。戸籍謄本の取りやすさや今後の引っ越しの頻度など、よくよく考えて決定することをお勧めします。

ついでに離婚の際の本籍変更についても。まず離婚をした場合でも、戸籍の筆頭者は、そのままの戸籍で、身分事項欄に離婚と記載されます。夫が戸籍の筆頭者だった場合、夫はその戸籍のまま、妻は戸籍を変更する、という形です。

ではこの場合の妻において、どのような対応が考えられるでしょうか?一つ目は結婚前の戸籍に戻るパターンで、これを復籍と言います。多くの場合は両親の戸籍に入ることになりますので、本籍地に関しても両親と同じものとなります。

そしてもう一つは、結婚前にいた戸籍に戻らず、新しい戸籍を作るパターンです。特に結婚時の氏を引き続き名乗る場合は、筆頭者とは別々の戸籍になるので、必然的に新たな戸籍を作らなければなりません。

この場合、離婚した相手の姓を名乗ることになりますが、元配偶者の許可は必要ありません。ただし、離婚から3ヶ月を過ぎてしまうと市町村の役所だけでは手続きは不可能で、家庭裁判所に姓の変更を許可してもらうよう手続きをしなければなりませんのでご注意を。

蛇足ついでに、気になる子供の本籍について。離婚した際に子どもがいる場合は、その子どもは結婚していた時の戸籍にそのまま留まりますつまり、離婚後に妻と子どもが一緒に暮らすとしても、夫が筆頭者であれば子どもは夫の戸籍にいることになります。

実質的に考えると、これではさまざまな不便が生じるため、一定の手続きにより親権者の戸籍に入り、同じ性を名乗ることができます。この場合、家庭裁判所で「子の氏の変更許可申立」という手続きが必要です。この申し立ては子が15歳未満であるときは親権者が届け出を行う必要がありますが、15歳以上なら本人が自ら判断して、申し立てを行うことが可能です。その後、子の現在の本籍地または親権者の住所がある市町村で入籍届けを出せば、戸籍も姓も同居している親と同じになります。

本籍地に関するよくある質問

結婚関連の話が長くなってしまいましたが、最後に本籍地についてよくある質問と回答をまとめてみました。

本籍と住所はどこが違う?

本籍とは、現在では単に戸籍のある場所を示すもので、日本国内どこにでも定めることが可能で、いつでも、何回でも他の地に移すことができます。一方住所は、その人の生活の本拠地、つまり実際に生活をしている所をいいます。これは客観的な事実とその人の主観的な意思を総合して決めることになり、それによって住民としての権利と義務が発生します。

自分の本籍地がわからない

本籍の記載がある住民票を取ることで、本籍、筆頭者ともに確認することができます。役所への電話やメール、又は窓口での問合せには回答をもらえないのでご注意を。

引っ越しの際は本籍を移す必要がある?

引っ越しの際、戸籍の移動は必須ではありません。引っ越しの手続きで必須なのは、住民票の移動(転居か転出・転入)だけです。

例えばこれから一人暮らしを始める」という方は、住民票の移動はしなければいけませんが、戸籍の移動はしなくても問題ありません。

夫婦で別々の本籍地にすることはできる?

戸籍は

  • 氏名
  • 性別
  • 生年月日
  • 父母の氏名と父母との続柄
  • 婚姻、離婚、出生・死亡などの届出に関すること

を記録・証明するものと戸籍法に定められていますので、別々の本籍地を選ぶことはできません。考え方としては結婚をすると、それぞれが親の戸籍から出て、夫婦で新しく戸籍を一つ作るということになります。

本籍地に住んでいた肉親が死去してしまい、誰も住んでいない。本籍を移す必要は?

本籍はそのままで問題ありません。上記でも触れたように、本籍は日本の国のなかで、地番があるところであれば、どこに置いても良いことになっています。そのため、本人又は親族の方が住んでいなくても、また他人の土地であっても何ら問題はありません。

自分の本籍地が他人に見られることは?

まず前提として、戸籍謄本は本人の「配偶者」と「直系尊属」と「直系卑属」は問題なく取得可能です(妻や夫、父母や祖父母、孫子など)。

それ以外で取得可能なのは、次のようなケース。

1.権利を行使したり,義務を履行するために必要なとき

お金の貸し借りなどで、自分の権利を行使するために必要なときは,相手方の戸籍や住民票が取れます。その場合は借用書(金銭消費貸借契約書)の写しや準備している訴状の写しなどを役場に持参して、権利者であることを示す必要があります。

自治体等に提出する必要があるとき

裁判所や法務局(法務省民事局の法務局)などに何らかの申立てや申請をする際、添付書類として戸籍謄本や住所証明を求められることがあります。例えば遺産相続でもめて遺産分割調停を裁判所にお願いするとき、相続人全員の戸籍などを集めないといけません。

相手方に戸籍取得を依頼するのは難しいため、そんな時は他の相続人の戸籍謄本などを集めることができます。実際に法務局に請求するときは、裁判所に遺産分割調停を申し立てるのに必要である旨をそれがわかる自分の戸籍謄本などを持参して、相続登記をと伝えれば出してくれます。

国や自治体、弁護士・司法書士などの士業が取得する場合

戸籍や住民票は国などが作っている仕組みなので、行政が必要と判断した場合は調査されます。また、弁護士や司法書士等の士業が仕事を受けた場合、必要に応じて職務上の権限によって取得できます。

さて、だいぶ蛇足が多くなってしまいましたが、本籍についての理解は深まりましたでしょうか?大事なポイントは、 (1)本籍地には好きな住所を登録できる (2)引っ越し時に本籍を変更することは、必須ではない(3)本籍変更手続き自体はとても簡単、という3点です。それを踏まえた上で、一度ご自身の本籍について考えてみるのも面白いかもしれません。

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著者投稿者 横川
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