冬の災害時、身体と心に大切なこと。非常時でも温かい食事を取る方法。

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今回も前回に引き続き、とある編集部員による保存食のエントリー第二弾です。

非常食とはいえ、求めてしまう温かさ

前回のエントリー「保存食のキモは保管方法!今すぐにできる保管法をお伝えします!」はいかがでしたか?我が家では早速ローリングストック法で非常食の入れ替えを行うために、保存してあった非常食を家族で食しました。

メニューはこちら。

・貯蓄水(飲料水)
・アルファ米(主食)
・温めなくてもおいしいカレー(おかず)
・カンパン(デザート)

食べてみた感想は・・・不味くは無いかな。むしろ非常食って考えたら美味しいと思いました。ただし、アルファ米もカレーもカンパンも、温かみが無かった影響か全体的にモサモサするような感覚。

カレーは温かいもの!という先入観が邪魔しているのかもしれません。温かったらかなり美味しいんだけどなあ・・・どうにか食事を温かくする方法はないでしょうか?ありました!しかも安全で超簡単にできちゃう方法です!

食品加熱袋+加熱材を使って加熱する方法

こちら、(株)協同さんのモーリアンヒートパック

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赤い加熱袋に適量の水と発熱材を加えた際に起こる化学反応で熱を発生させます。

反応後、安定した熱を発生させます。今回手元にある、Mサイズでは25分間の発熱持続があり、Lサイズでは1時間以上の発熱持続時間があります。

この発熱を利用して食品を温めるわけです。火を使わずに少量の水を加えるだけで瞬時に熱が発生し、その後長時間安定した熱が確保でる仕組みです。
はたして本当に食品は温まるのか?!重要なのはここですよね。さっそく試してみたいと思います!!

今回、温め実験してみる食品はこちら。

・缶詰の焼き鳥(タレ味)
・レトルトの肉じゃが

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ご覧ください、この油。温められていない食品は油が固まってしまって、見た目的にも食感的にも箸が進まないですよね。
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缶詰の焼き鳥は常温でも美味しいとスタッフよりコメントをいただきましたが、どうもこの油を見てしまうと抵抗を感じます・・・。
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ではではヒートパックを使って温めてみましょう。

保存食(非常食)を温める

・手順1
まず、発熱材を取り出して、加熱袋の底辺に発熱材をセッティングします。
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その上に食品を乗せます。なるべく加熱材の真上でまっすぐバランスよく乗せておいたほうがいいです。
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加熱材が入っていた袋に水の計量線がついているので、計り入れて用意しておきます。
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それではご覧ください。
加熱袋+加熱材による、食品加熱スタート!


(01分26秒くらいまでが見どころです。)

驚きの早さで沸騰したので、動画撮影スタッフも若干慌てたほどの早さでしたw凄いですね!まさに化学反応!!まさにケミストリー!!これはすごい!!!

その後、しばらく加熱するため放置・・・だんだんと湯気の出も収まってきたところで25分経過。

まずは、焼き鳥をオープン!!油浮き無し!これは全体的に温まっていると思っていいのではないでしょうか。
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続いて肉じゃが。さきほどのような油はひとまず見当たりません。これは期待できます。
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大成功です!しっかりジャガイモの中まで熱が入っており熱々になっていました。温めた肉じゃがと焼き鳥缶は、撮影スタッフが美味しくいただきました。
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ここまでしっかり温かくなるならば、もしかするとちょっとした加熱料理くらいなら出来ちゃうんじゃないでしょうか・・・?

ということで、モーリアンヒートパッククッキングをしてみました!

非常時にここまでやるとは思えませんが、、、

今回作ってみようと思うのは以下の2メニュー。

◆アツアツ!野菜スープ卵おとし添え
◆クルルマカロニのミートソース絡め

さあ、どうなるでしょうか!より長時間の加熱を要しますので、今度はモーリアンヒートパックのLサイズを使って試してみます!

まずは野菜スープからつくっていきます。献立はこちら。

■アツアツ!野菜スープ卵おとし添え
・カット野菜 少々
・コンソメスープの素 少々
・生卵 1個
・保存水 適量

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よりそれっぽい感じを出すために、スープを温める、野菜を煮る、ために使った容器は「カンパンの空き缶」を使いました。

では材料をセッティング。カット野菜を入れ、コンソメスープの素を乗せ、缶の7分目まで水を注ぎます。最後に生卵をおとして、上からラップをかければ準備完了です。
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さきほど同様に、加熱材の上に材料入りのカンパンの缶を乗せます。
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反応水を投入!このまましばらく加熱します。どうか成功しますように、お願いします(切実)

念のため60分じっくり時間をかけました。結果は・・・?!

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これはヤバイ!普通に野菜スープができちゃいました!卵もほら、こんな感じでちゃんと黄身まで火が通ってます。
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もちろん、ちゃんとアツアツです。アツアツ!野菜スープ卵おとし添え、完成―!!

続いて、マカロニの調理に取り掛かります。献立はこちら。
◆クルルマカロニのミートソース絡め
・早ゆでマカロニ 20g
・レトルトミートソース 1袋
・保存水 適量

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ポイントはマカロニがしっかり茹で上がるかどうか・・・より、成功しやすいように早ゆでのマカロニを使います。茹で上がり時間は1分30秒。成功した場合、逆に茹で上がりすぎちゃいそうですが、お好みで茹で時間を長くしてもおいしく召し上がれますと書いてあったのできっと大丈夫でしょう。

先ほど同様に、カンパンの缶にマカロニを入れ水を注ぎます。本来は沸騰した後のお湯にマカロニを入れるのがベストですが、ヒートパックを使う際は途中でチャックを開封する際にヤケドのおそれがあるので、今回は先にマカロニを入れて調理します。

聞いたところによると、水漬けパスタや水漬けマカロニという調理法が存在し、早く茹でられる裏ワザとしてクックパッドに載っていました!これなら大丈夫そうですね!

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ラップをして加熱袋に投入。横でミートソースも温めます。このまましばらく加熱します。
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どうか成功しますように、お願いします(二回目)

60分後・・・

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缶が熱すぎて取り出しが危険なので、注意しましょう。
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おおおおおおおおwww

見事!マカロニがちゃんと茹で上がりました!横で温めておいたミートソースをかければ・・・
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クルルマカロニのミートソース絡め、完成です!

編集部員によるまとめ

食品加熱袋+加熱材の威力はすごかったです。あんなに瞬時に加熱モードに入るとは思わず、驚きました。

サイズにもよりもすが、約30~1時間の加熱ピーク時間を超えた後は、緩やかに温度が下がっていくので、冬場は使い終わった加熱材などをうまく活用すればカイロ替わりにもなります。

そして使いにくいなと思ったのは、一度加熱モードになると、凄まじい蒸気が立つので、袋を開け閉めしたりするのが大変ですし、食品の追加投入もちょっと危険です。

卵とマカロニの茹で具合を見ても思いましたが、温度の調節が出来ない、投入のタイミングも調節できない。となると、茹ですぎてしまうというデメリットは避けられない様子。

ただし、あくまでも加熱用品であって、料理をするための道具ではないですからそこはしょうがない気もしますw

是非、間近で瞬間加熱の威力を体験していただきたいグッズですね!

編集部によるまとめ

二回にわたってお送りしました、「とある編集部員の保存食」いかがでしたでしょうか?冬の時期に震災・自然災害が発生した場合、温かい食料というのは、身体を温める以上に、心にも温かさを提供できます。こんな商品があるということを、知っているかどうかで、大きな違いが生まれます。

記憶のどこかに、こんな話もあったなーと憶えていて頂ければ、万が一、被災して寒さに震える状況になっても、防災グッズの中には身体を温めるものがあるということから、なんとか暖を取れるはずです。細かい部分までは知らなくてもいいのですが、存在くらいは知っておいたほうがいいエントリーだと思います。

文章については、編集部員の驚きや感動を、生々しくお伝えできればと思い、ほとんど手を加えることなく掲載しました。イマイチな表現もあるかと思いますが、生暖かい目で見守ってください。ありがとうございました。

Written by Yachiyo Morita

著者投稿者 横川
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