転勤で自宅を空き家にしてはいけない4つの理由
転勤で引っ越しをするときに、自宅を単なる空き家にしてはいけないと書きました。
転勤した際の自宅はどうする?貸す?売る?何もしない?それとも?
では、なぜダメなのでしょうか?今回はそこを掘り下げたいと思います。
はじめに
(出典:総務省 統計局)
まず、空き家はどのくらいあるのでしょうか?の総務省のリリースから拝借しますと、2018年時点の総住宅数が約6,242万戸。
空き家の数が約846万戸となっています。そして2033年には、2,000万戸(空き家の数)まで上昇すると予測されています。
空き家が増えるんだから、自分のお家が空き家でもいいじゃないかと思った人もいるかも知れませんが、お家は人が住んでこそのお家。空き家にしてはいけない理由を次項よりご説明します。
劣化する
空き家は劣化が早いと言われています。そしてその理由も明確になっています。
1)換気されない
人が居住していれば、よっぽど引きこもりの単身者でないかぎり、入り口のドアが開いたり閉まったり、窓を開けたり、換気扇をつけたりと空気の入れ替えが発生します。
また居住空間内で人が移動することで、その空間の空気が循環されたりするわけです。
2)菌が繁殖する
空気が循環しないと湿気がたまってしまいます。とくに密閉性のすぐれた最近の住宅の方が、湿気がたまりやすくなっています。湿気がたまると菌が繁殖します。
木造の場合はシロアリが悪さをしはじめたり、虫がわきはじめます。虫がわくと、それを捕食する、ねずみなどが住みつき始めます。
さらにねずみの糞が新しい菌を撒き散らし、どんどん大型の動物がやってきます。とくに木造住宅の場合は、シロアリだけでなく、ねずみ、いたち、ハクビシンなどが住みつきます。せっかく購入した(建てた)お家ですから、劣化させたくありませんよね。
犯罪率が上がる
空き家が増えると、その地域の治安が悪くなるといわれています。空き家が増えると、管理がおそろかになり、窓ガラスが割られても修繕されなかったり、敷地内にゴミを捨てられたり、ひどい場合は不法侵入や放火という犯罪が起こりやすくなります。
犯罪ではありませんが、庭の木が放置されて伸びすぎて、隣接するお家の建物を傷つけたりすると損害賠償という問題も出る可能性も。
空き家が増えてきているので空き家が多い地域は、犯罪が増える可能性が高まります。あなたの地域の空き家率が高い場合は、お家の売却を考える方がいいかもしれません。
修繕できない
空き家は管理する人がいませんので、窓ガラスが割れてもゴミが不法投棄されても、そのまま。そんな地域に住んでいないかもしれませんが、台風で飛んできたモノで窓が割れるという場合もあります。
窓が割れても修繕する人がいないので、割れっぱなしで雨水は入ってきますし、掃除をする人もいないので劣化が進みます。その結果お家の老朽化が進み、財産としての価値を毀損してしまいます。
さらに修繕されないままの屋根瓦や外壁が落下したり、隣接するお家の建物を傷つけたりすると、前述同様の損害賠償という話がでてきます。
水道の問題
水道を長い間使わないでいると、水道管の中が乾燥して、下水の汚臭が上がってきます。さらに排水管内にあった水垢などのヘドロが乾燥して固まると、排水管自体が劣化します。使用されないゴムパッキンも劣化が進みます。
久しぶりに水を使おうとすると、異臭がするとか異物が流れてくるとか、水漏れが発生しているとか、かなり悲惨な状況になります。
とくに水漏れは目に付くところで漏れていればいいものの、見えない部分で漏れると劣化が一気に進みます。
どういった対策がいいのか?
ここまで空き家というものが、いかにお家にとって良くない状態かをお伝えしてきました。
ではどのような対策が有効なのでしょうか?機能のエントリーと重複する部分がありますが、
1)貸して、家賃収入。
2)売却する。
3)不動産会社や知人に管理をお願いする。
4)Airbnbを代行業者を使ってみる。
5)自分で管理する。
という選択肢があって、昨日は1~4の概略ついて書いてみました。ですので今回は一番コストも抑えられそうな、5の自分で管理するケースを考えてみましょう。
まとめ
自分で管理するとなると、定期的に自宅へ通う必要があります。
月に1日の管理業務を委託すると、地域や任せる会社によりますが、5,000円〜10,000円/月の費用がかかります。
これが一つの基準となると思います。ですので、この金額よりも安い交通費であったり、空き家となるお家の近くに月に1度程度訪問する予定がある人は、自分たちで管理するのが、コスト的には一番いいと思います。
もっと遠方で、そんなに帰れないという状況であれば、その地域の不動産会社に管理を委託する方がお安くなります。
他にも、家事代行サービスを利用するという手もあります。こちらは2時間で5,000円程度から始めることができます。
鍵の受け渡しはどうるすの?というお話がありますが、このNinjaLockのように、遠隔地に居ても、必要なときだけ鍵を開けられる商品も出てきていますので、不動産会社に頼むよりも、コスパはいいかもしれませんね!
本日は、以上です。