11万円の家賃が6万円に!これからの賃貸の新しいカタチ
今回は、新しいライフスタイルを体現している方にお話を聞いてきました。なんと、11万円の家賃の部屋を6万円で借りるという、普通に考えるとありえない事を体現されています。ご本人の希望で、お名前等は伏せておりますが、あなたのライフスタイルの参考になればと思います。
11万の部屋を6万円で借りられる理由
まずは、なんで11万円のお部屋を6万円で借りることができているかというと、答えから言えば「Airbnb(エアービアンドビー)」でした。そうなんです。お部屋(2DK)のうち、1部屋を外国人旅行者向けに短期で貸していたのです。
Airbnbとは?
ウィキペディアによると、「宿泊施設を貸し出す人向けのウェブサイト」だそうです。つまり、空いている部屋を旅行者向けに貸して、宿泊料をもらえるので、それで家賃を賄うことができているのです。宿泊料で5万円を稼ぐことができれば、11万円のお部屋を実質6万円で住むことができるというわけです。
なんでそんなことするの?
確かに11万円の部屋を6万円で住めるのはいいけど、宿泊者(外国人)の対応しなきゃいけないし、部屋を自由に使えないし、面倒なだけじゃないの?と思われると思いますが、考えてみてください。11万円と6万円のお部屋、どちらか立地がいいでしょうか?建物のある地域だったり、駅からの距離だったり、景観だったり、周辺の設備(スーパーやコンビニがある)だったり、やはり家賃が高い方が、いい条件にめぐり合いやすいですよね。ですので、メリットがあるわけです。
メリット
前述の通り、お部屋の条件は良くなりがちなのはメリットですね。他にも、海外のお客さんと仲良くなって、FaceBookでトモダチになったり、一緒にゴハンを食べるなんてこともあります。これをメリットと思えるかどうかは、人によりますが、、、そして、家賃が下がります。この後、計算がありますが、常に満室の状況だと、家賃分を全額、宿泊料で賄えるという、状況になります。取らぬ狸のなんとやらとも言いますが、、、
デメリット
とは言え、デメリットもたくさんあります。そもそも、海外の人とのコミュニケーションに対して、後ろ向きな人には、全くおすすめできません。お客様によっては、駅までお迎えに行ったりもしなくてはなりません。また、セキュリティ面でも心配な人は心配ですよね。別室とは言え、全くの知らない人が同じ部屋に泊まりにくるのですから。さらに、最大の問題点は、このAirbnb、まだ日本では旅館業に該当する?しない?で議論に決着がついていないことです。この弁護士さんのブログが非常にわかりやすいのですが、大きな問題は2つ。
1)旅館業法の適用を受けるかどうか
2)賃貸の場合、オーナーの許可がもらえるかどうか
というところに落ち着くと思います。1の旅館業法については、自民党のふくだ議員が「グレーならガンガンやっちゃえばいい」と発言するなど、現状がグレーであることが明らかになっています。2のオーナーの許可は、特に外国人がたくさん出入りすることを嫌がるオーナーは多いので、一筋縄ではいかないかもしれませんが、今回の取材をした方はオーナーさんが同じ建物内に住んでいて、内容を伝えて許可をもらった上での取り組みなので、その辺はしっかりとやった方がいいでしょう。
どのくらいの収益になるのか?
こちらのお部屋は和室で2名が泊まれて、1泊、約5,000円の設定となっています。つまり、30日埋まると、理論上は15万円の収益があがります。が、空室率も考えて、よくても5割くらいの稼働と予測して7.5万円程度で計算していたそうです。
実際にAirbnbへ登録した5分後に、いきなり宿泊希望のオファーが届き、その日のうちに2件の予約が入ったそうです。結果、初月は稼働が50%と想定通りに進み、翌月はなんと、稼働率90%とかなり興奮したそうです。実際にお会いした方は元々海外をバックパッカーとして渡り歩いていたので、Airbnbにも抵抗がなく、むしろ楽しみながら、家賃を浮かせることができて、かつ、会社の近くへ住むことができて大満足とのことでした。
宿泊者にとっても、都内で2人で1泊5,000円で過ごせることは、かなりメリットが大きいでしょうし、和室という今の日本人にとってマイナスな要因をプラスに転換させた発想はすごいですね。海外からの宿泊者以外にも、地方から都心部に就活する学生さんなんかも、料金が安くて選択肢としては、ありですよね。東京オリンピックもありますし、海外の人たちがたくさん日本にやってくるでしょうから、ますますAirbnbは広がりそうです。早期の法律の整備を期待したいですね。