引越し料金の具体例
引越し業者の見積金額は「台売」がポイントという現実を踏まえ、3トントラック相当の荷物量での引越しで、いくつかのケースを想定して見積金額の例を挙げておきましょう。
【1】中距離(100~200km圏内)など丸一日かかる引越し
=15万円程度
新居への距離がおおむね200km程度あったり、3階や4階の部屋へ階段で荷物を運搬する必要があったりするなど、作業に丸一日かかり、ひとつのチームに1日複数の仕事を入れられなくなる場合、「チーム3トン」の台売金額として設定されている15万円程度がそのまま見積金額となります。
【2】繁忙期の丸一日かかる引越し
=20万~35万円程度
同じ「チーム3トン」を丸一日拘束する引越しでも、引越し業者にとって稼ぎ時である繁忙期には台売の目標金額が高く設定されていますから、その分、見積金額も高くなってしまいます。
【3】4時間程度で終わる近距離の引越し
=5万~8万円程度
「チーム3トン」の台売想定金額は1日15万円程度です。4~5時間程度で作業が終わり、同じ日に別の引越しを受注できるようなケースでは、1日あたりの台売単価を受注件数で割った金額でも、台売のノルマを果たすことができるので、業者は値下げすることが可能になります。
【4】長距離や翌日配送で2日がかりになる引越し
=30万円程度
移動距離が長いなど、1日15万円の「チーム3トン」のトラックと人員を2日間拘束する必要が出てくるケースでは、15万円×2日間分の30万円程度が見積金額となります。
【5】道路が狭くて2トントラックしか使えない引越し
=20万円程度
3トントラック相当の荷物量があるのに、現在の住居や新居に接する道路が狭く、2トントラックしか使えない場合では「チーム2トン」を2チーム手配する必要が生じます。つまり「チーム2トン」の1日あたりの台売10万円×2チーム分で、20万円程度となります。
【6】「チーム3トン」が予約でいっぱいの日の引越し
=15万~?万円程度
自社の「チーム3トン」が予約でいっぱいの場合、別の業者のトラックや人員を手配しなければ受注できません。従って本来の「チーム3トン」の台売価格である15万円にプラスアルファで、かなり高額な提示金額となるケースがあります。あえて高額な見積金額を提示することで、ユーザーに諦めてもらいたいという業者の本音が垣間見えるケースともいえるでしょう。