「仏滅」に引越しは縁起が悪い?
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結婚式の日取りなどと同じように、仏滅の引越しを嫌う人は少なくありません。
そもそも「仏滅」とは中国が発祥とされる暦の形式である「六曜」に基づいたもの。先勝(せんしょう)、友引(ともびき)、先負(せんぶ)、仏滅(ぶつめつ)、大安(たいあん)、赤口(しゃっく)のひとつです。六曜が日本で広く知られるようになったのは実は明治時代以降といわれています。また、仏教との関わりもほとんどありません。あくまでも迷信に近い験担ぎといっていいでしょう。
とはいえ、現在の日本では結婚式などの冠婚葬祭、家を新築する際の地鎮祭や上棟式などは、六曜を確認して日取りを決めることが多いのも現実です。引越しでも、大安はやはり一番人気。3~4月の土日で大安と条件が揃うと、引越し業者には注文が殺到して、当然引越し料金も高く設定されています。
逆に、仏滅は引越し業界にとっても「穴場」の日。月~木(金曜はやや人気が上がる)の平日、仏滅の日を選べば、業者との料金交渉で期待以上の安値を提示してもらえることがあります。
また、茶碗や箸など日常的に使うものや、塩やお酒など神様にお供えするものを仏滅の引越し日より前の大安の日に新居に運んでおけば六曜の運勢は「吉」に変ずるという説があります。
さすがに葬儀の場合、避けるべきとされている友引に無理に行うのは参列者に失礼になることもあるでしょうが、引越しはあくまでも自分や家族の問題です。家族で話し合って納得できるなら、引越し日をあえて仏滅にするのは、料金を安く抑えるポイントでもあるのです。