破損などのトラブルはその場で補償交渉を!
« 家電リサイクル法対象品目の処分方法引越し業者へのキャンセルに関する注意点(2018.6対応版) »
引越しでのトラブルは珍しいことではありません。国民生活センターには年間2000件ほどの引越しサービスに関する苦情や相談があるということです。
引越しに関するトラブルで多いのが「荷物の紛失や破損」「住居に傷がついた」など、運搬の際の不手際です。また「苦情を申し出ても誠実に対応してくれない」といった、トラブルへの対応への相談も多くなっています。
家具や家電などをトラックに積んで運ぶわけですから、傷がついたり破損したりする可能性はあります。業者のスタッフを監視するようで気まずく感じる人がいるかもしれませんが、搬出や搬入の運搬時には、荷物を落としたり壁やドアを傷つけたりすることがないよう、見ておくことが大切です。
また、見積書や契約書をちゃんと確認しておいて、もし何かトラブルが生じた時にはその場でしっかりと話をして、補償の約束を取り付けておくほうがいいでしょう。時間が経過してしまうと責任の所在が曖昧になり、補償交渉が難航してしまうことがあります。
引越し業者の中には、荷物の破損などの事故が生じた場合、その作業員に補償の一部を負担させるシステムになっていることがあります。作業員も人間ですから、その日の日当が吹き飛んでしまいかねない弁償は避けたいという気持ちがあるでしょう。不誠実な作業員に当たってしまうと、荷物の破損などが自分の責任ではないと主張して、自分の責任を認めようとしないこともあり得ます。
厳密に対処したいのであれば、家具や壁など傷つきやすそうなものは、運搬作業が始まる前にカメラ(できればフィルムのカメラ)で写真を撮っておく。家電などは運ぶ前に作業員立ち会いで動作確認をしておくなど、証拠を残すよう工夫しておきましょう。
段ボールに入れた荷物も、運搬作業が終わったらできるだけ早く荷ほどきをして、破損などがないことを確かめましょう。「荷物の一部の滅失又はき損」については、荷物の引き渡しの日から3カ月以内に引越し業者に連絡しなければ時効になって、補償を要求することはできなくなります。
いずれにしても、何かあったらできるだけ早く補償の約束を取り付けることがポイントです。