90回以上も引越しした葛飾北斎
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『富嶽三十六景』や『北斎漫画』で知られる江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎は、90歳まで生きたとされる生涯で、実に93回も引越しをしたといわれています。
多作な画家としても知られる北斎。一説によると、絵に熱中するあまり掃除嫌いで、部屋が散らかると掃除をするのではなく引越ししていたとのこと。引越しで気分転換して、創作活動に励んでいたともいわれます。
ちなみに、北斎だけでなく、江戸の庶民はかなり頻繁に引越しをしていたとか。無駄なものは所有せず、より快適な生活を求めた江戸時代の人たちは、いわば「断捨離」の先駆者だったといえるかもしれません。
また、1日に3回引越したこともあるといわれる北斎ですが、引越し先はほとんどが生まれた地でもある現在の東京都墨田区内でした。墨田区内には北斎生誕の地や、数多くの北斎ゆかりの地があり、墨田区の風景を描いた作品もたくさん残っています。
墨田区では平成27年に完成予定で『すみだ北斎美術館』の開館準備と建設が進んでいます。また、墨田区横網にある『江戸東京博物館』には、「江戸の美」のコーナーで葛飾北斎の住居を再現した「北斎の画室」の模型が常設展示されています。