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【NAVIpedia】元引越会社員による引越し雑学百科事典 -#1あ行-

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投稿者:今村

こんにちは。今回より引越しに関する(専門)用語を、元引越会社員の私の「勝手な解釈」でお届けする、題して NAVIpedia ―引越し百科事典― シリーズを不定期でお届けしようと思います。

このシリーズでは、引越し業界でよく使われる『用語』をあいうえお順にご紹介していきます。
(用語集なので『辞典』かな、とも思ったのですが引越しにまつわる事柄も記していきますので『事典』でいかせていただきます。)
できるだけ簡潔に、私の独断と偏見でバッサバッサとご説明していくつもりですが、特に気になったものに関しては「NAVIpedia -番外編-」として、後日もっと深く掘り下げていきたいと思っていますので、そちらもお付き合いいただけたら幸いです。
 

それでは、さっそく第一回。まずは『あ』行から。

目次-あ行の引越し用語-

目次
1.あ-相見積り
2.い-IKEA家具
3.う-浮いている
4.え-延着・エアコン工事
5.お-卸し/降ろし

※各項目の内容は、私の主観・独断・偏見が大いに含まれます。
 すべての引越会社に共通する見解ではありません。
 あんまり鵜呑みにされませんように。

 
 

あ-相見積り

・相見積り(あいみつも-り)
複数の引越会社から引越し料金の見積りを取ること。
業界では「あいみつ」と呼ばれることが多い。


安く引越しをしたいと思ったとき、多くの人が行う相見積り。
各社の料金やプランが比較検討できるため、手間と時間をかけてでもやる価値はあるだろう。

しかし、引越会社から見れば、戦場(価格という武器での殴り合い)に飛び込む行為に等しいため、初めから相見積りだと分かっている見積りはできれば避けたいのが本音。相見積りを取る場合、自分の引越しが引越会社側から見れば優先度の低いものになっているという認識は持っておいた方が良いかもしれない。(特に、この春の「引越し難民」が続出した繁忙期は、一括見積サイト経由の問合せでは見積りすら出ないことも多かった。)

まれに訪問見積り(下見)で同時刻に複数の引越会社を呼び寄せて、その場で一斉に見積りを取ろうとする人がいるが、それだけは絶対にお勧めしない。よく聞くのが、各社が腹の探りあい→ 余計な言葉を発しなくなる→ たくさん人が居るのに驚くほど静か・・・というパターン。鋼のハートをお持ちの方以外は重い空気に耐えられないのではないかと思う。同時見積りをされると、料金をその場で出さずに帰ろうとする営業マンもいるそう。あと、呼ばれた営業マンもメンタルがやられるそうなので、できればやめてあげてほしい。

もし、一度の訪問見積で複数社の相見積りが取りたい方は、こんな攻略法がオススメ(ちょっと宣伝)。

 
 

い-IKEA家具

・IKEA家具(イケア-かぐ)
北欧生まれのおしゃれ家具。良心的な価格も魅力。
しかし、引越業界では鬼門とも呼ばれる【扱いにくさNo.1】の家具。

見積りの時に『IKEAの家具はお持ちではないですか?』と聞かれたことはないだろうか。「ある」と答えようものなら「分解・組み立てはお客様でお願いします!」「弊社では破損しても補償できません!」「うちでは運べません!」といった、怒涛の拒否反応を見ることができる(かもしれない)。

当ブログでも、『IKEA家具引越しできない問題』については過去に何度も取り上げており、引越会社に嫌われる理由についてしつこく追求している。その内容は下記の記事たちをご覧いただきたい。また先日、ついにその解決法もお知らせすることができたので、そちらも併せてどうぞ。

 
 

う-浮いている

・浮いている(う-いている)
受注(成約)している案件が、まだどのトラックで運ぶか確定されていないこと。

引越しの契約では、すぐにその場で『受注=トラック確定』とはならないことが多い。1日あたりの受注件数にだいたいの上限を持たせ、その上限を目指して受注し、引越日が近くなってきたら実際に走るトラック・作業スタッフと、その日に担当する案件のマッチング(コース組み)を行う。その理由は、1台のトラックで1日に数件の引越しを行うからだ。(中~長距離の場合は、1件/1日または1件/2日の場合もある。)

スタッフの出勤人数(ドライバーの人数がかなり重要)と、その日に出せるトラック台数(何トン車が何台か)を出し、事前に成約しておいた案件を、移動距離・作業時間などを考慮しながらパズルのように最善のコースになるように組み合わせていく。(これを『配車』と呼ぶ。)

配車のタイミングは引越会社にもよるが、大体1週間~10日前くらいから具体的な調整を始め、2日前にはほぼ確定する(フリータイム便で契約した場合、時間の連絡が前々日になるのはこのため)。引越しの繁忙期に受注制限をかけるタイミングが遅れると、受注したにも関わらず配車可能なコース以上の受注案件があり、どのトラックのコースにも入れない『浮いている』案件が発生する。

あえて「浮かせている」分には全く問題はないのだが、引越会社によっては「実は浮いていた」というような案件が発覚するのが引越し2日前だったりするので、簡単に言うと一大事である。配車担当者は死に物狂いで空いているトラックがないか、他支店や提携業者に連絡をしまくることになる。

使用例)「あさっての○○区~▲▲市の午後便、浮いてんだけど本当に大丈夫?」「あーあれ、なんとか庸車が取れそうだから、わざと浮かせてんの!」

 
 

え-延着・エアコン工事

・延着(えんちゃく)
約束した引越しの作業開始時間にトラックが間に合わないこと。

繁忙期(春の引越しピーク時期)、引越会社のコールセンターが受けるクレーム第一位
「まだトラック来ないんですけど」「何時に来るんですか?」「わざわざ高い料金払って時間指定したんですけど!」とにかく謝罪。支店・営業所に確認をするために電話をするも、その電話もなかなか繋がらない。支店からドライバーへの確認の電話もなかなか繋がらない。そうこうしている間に先ほどのお客様から2度目の電話が来る・・・。

延着の原因としては単純な『渋滞』が第一位に挙げられると思うが、引越会社とお客様のちょっとした無茶が重なってしまったケースもよく見られる。

現在は大手引越会社を中心に、繁忙期にあまり無理をしてたくさんの受注件数を詰め込む動きは抑制されてきているが、4~5年前までは『繁忙期に稼げるだけ稼ごう!』みたいな風潮がまだあったので、配車コースも「気合でなんとかいける!」的な無茶した内容だったことも多かったようだ。

見積りを行う営業マンも通常時期より多くの見積りをこなすため、時間に追われ事前の打ち合わせが甘くなったり、荷物量の確認が甘くなったりすることも。結果、トラックが近くに駐車できない、リストに載っていない荷物が積みきれない、エレベーター使えないなんて聞いてない、等の当日トラブルが発生し、作業時間が延長→次の案件への『延着』が発生する。

また、春に引越しをするお客様の特徴としてはじめてのお引越しを依頼する人が多い。そのため事前の打ち合わせが不十分だと、引越当日に「ガスの立会いが終わってから新居に行きますね~」とか、「不動産会社に鍵を返しにいくので2時間後に合流で♪」など、(引越会社からすれば)無茶苦茶なことを言う人が多く、それが延着を起こす引き金に繋がることも多い。一人が無茶を言うと、その後に控えている引越しが全て遅れてしまう→ コールセンターのクレーム電話が1本増える。

 
 
・エアコン工事(えあこん-こうじ)
引越しに合わせて引越会社が専門業者を手配をするが、これがクセモノ。

繁忙期(春の引越しピーク時期)、引越会社のコールセンターが受けるクレーム第二位

とにかく多いのが『追加料金』クレーム。
引越し先の物件の設備状況により、配管の延長・コンセントの延長/交換・電圧切り替えなどなど、様々な追加工事が発生する。「料金が追加になるなんて聞いてない!」「追加料金が高すぎる!」「こんなにするなら頼まなかった!」などなど。
提携の電気工事会社さんに聞いたところ、エアコン工事における追加作業・追加料金の発生率は50%を超えるそうだ。約半数の工事で、何らかの追加工事や部材の交換が必要ということ。基本的に、エアコンは移設前提での取り付け工事をしていないので、追加料金は発生するものだと考えておいた方が、気持ちの準備はできるだろう。
 

また、コールセンターあるあるだが、繁忙期が終わってホッとしたのも束の間、気温が高くなってくるとやって来る『エアコンが効かないんだけど』の、クレーム第二波。繁忙期に何度も謝罪対応した「あのお客様」と、穏やかではない再会を果たしてしまうことも。

 
 

お-卸し/降ろし

・卸し/降ろし(おろ-し/お-ろし)
引越し先の「場所」。また、引越し先で行う「作業」のことを指す。

引越会社の見積書を見たことある方ならご存知かと思うが、「引越し元」と「引越し先」の住所欄には各社それぞれの呼び方がある。

・「積地」「卸地(降地)」
・「発地」「着地」
・「現地」「行先」
・「元地」「先地」
・「現住所」「新住所」

など。

荷物を「降ろす」のだから『降地』の表記が正しいと思うのだが、「卸地」の見積書を使う引越会社も結構多い。もともと運送業界で搬入先へ商品を「卸す」ことが多かったからかもしれないと考えると興味深い。

ちなみに、搬出作業でトラブルがあり引越し先(降地)へ「延着」しそうな場合、先に作業が終わっているグループからスタッフが合流して作業を手伝うことがよくある。
使用例)「○○さんチーム、降ろしでハマりそうだから誰か応援行って!」

 
 

以上、「あ」行の引越し雑学でした。

というわけで引越しにまつわる用語集、まずはあ行を勝手に解説させていただきました。文体が変わると、ちょっと新鮮な気持ちで書けるなぁという新しい発見もありました。

しかし、やってみて思いました。「これ、50音全部いけるのか・・・?」
ネタに困ったらいろんな方にお知恵を拝借しよう。

とりあえずいけるところまで、いってみようと思います。
それでは、また。

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