引っ越し業者の「大手」と「中小」はどう違う? プロが教える比較ポイント

「引っ越し業者ってたくさんあるけど、どこを選んだらいいの?」
「何が基準?」
「違いは何?」
という疑問を持たれた経験はありませんか?

数多くある引っ越し業者の中から1社のみ選ぶのってすごく大変ですよね。

荷物が少ない場合は自分たちで引っ越しをする方法もありますが、引っ越し業者に依頼をした方が安心・安全・簡単に引っ越しができます。

では、どうやって自分にあった引っ越し業者を選べばいいのか?
「大手」「中小」の引っ越し業者の違いはあるのか?

今回は、そんなみなさんの悩みが少しでも解決できるように私、引越しラクっとNAVI ®スタッフ江藤が元引っ越し業者の目線でお話しさせていただきます。

引っ越し見積もり料金 簡易シミュレーション

  • 1引っ越し時期
  • 2移動距離
  • 3引っ越し人数
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平均
 円
最安値
 円
最高値
 円
  • ※引越しラクっとNAVI ® の実際の引っ越しデータから算出しています。
    期間:2017年1月~2019年6月実績
  • ※引越し見積もり料金や、実際の引越し料金を保証するものではありません。
    お引っ越しの際には、見積もり取得をお願いします。

引っ越し業者は国内に約3000社以上!

引っ越し業者は国内に3000社以上

引っ越し業者は国内に何社くらいあると思いますか?
全国に引っ越し業者と名乗っている企業・団体は3000社以上になります。

引っ越し業者が数多いことは知っていましたが、実際の数字を見てびっくりしました。
どうやって選んだらいいのか、わからなくなりますよね。

とはいえ、安全、安心な引っ越し業者を知る手がかりがまったくないわけではありません。

引っ越し優良事業者を認定する「引越安心マーク」

全日本トラック協会ホームページ より引用

全日本トラック協会では、平成26年度より「引越事業者優良認定制度」を創設致しました。

全日本トラック協会が、安全、安心な引っ越しサービスを提供していると認めた引っ越し業者を、引越優良事業者として認定する物で、認定された優良事業者には、「引越安心マーク」が交付されます。

ちなみに、引っ越し事業は「運送業」に当てはまるので、3000社という数字は「一般貨物自動車運送事業」「貨物軽自動車運送事業」に分類される事業者の数です。

3000社の中には引っ越しのみ行っている業者と、運送業と引っ越し業を行っている業者があります。
まずはこの2種類の違いをお話しさせていただきます。

引っ越しには「専業」業者と「兼業」業者がいる?

宅配業者で引っ越しを行う兼業業者も

「専業」業者と「兼業」業者。あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、一口に「引っ越し業者」と言っても実は事業体によってその性質が少し異なるのです。

有名な大手引っ越し業者を専業と兼業で分類すると、以下のような分け方になります。

引っ越し専業業者引っ越し兼業業者
アート引越センター日本通運
サカイ引越センター佐川急便
ハート引越センターヤマト運輸

では、具体的にどう違うのか、それぞれ説明してみますね。

引っ越しの「専業業者」とは?

引っ越しにおける「専業業者」とは、その名の通り引っ越し業のみを専門におこなっている事業者です。

「専業業者」は、引っ越しに適した段ボールや梱包資材・養生資材を開発、数多く取り揃え、引っ越しをスムーズに行うためのスキルを持ったプロフェッショナルな人材を育てています。

専業業社の大きな特徴は、荷物の搬出から搬入まではすべてスタッフが行うので、引っ越し当日にお客様は作業することなく引っ越しが完了するという点です

引っ越しの「兼業業者」とは?

引っ越しにおける「兼業業者」とは、一般貨物の配送や宅配を本業とし、一方で引っ越し業も手掛けている事業者です。

日本通運、佐川急便、ヤマト運輸の3社は運送・宅配事業で有名ですが、引っ越し業者としても名前を聞くことが多いと思います。

昔は、引っ越しの「専業業者」と「兼業業者」では違いがありました。
専業業者が荷物の搬出から搬入までしてくれる一方で、兼業業者は荷物の搬入は玄関までで、配置はしないのが一般的でした。

しかし、現在では状況は変わりました。

日本通運や佐川急便、ヤマト運輸など大手の兼業業者には、引っ越し事業部や引っ越し部門としてグループ会社として独立していたり、専門業者とほぼサービスなども変わりません。また、運送事業の強みを生かした単身・長距離引っ越しの格安プランを提供している会社もあります。(日本通運さんの「単身パック」が有名ですね。)

一方、中小の兼業業者の場合は引っ越しで使うトラックサイズが小さいケースや、引っ越し対応ができるスタッフの人手が足りなかったりするケースを聞くことがあります。

その場合は、お客様に搬出、搬入の作業をお手伝いしていただくこともあるようです。

ズバリ、業者の「大手」と「中小」はどう違う?

引っ越し業者の違いをチェック

さて、専業業者と兼業業者の違いをお話ししましたが、「大手」と「中小(地域密着型)」にも違いがあります。

一言で引っ越し業者と言っても奥が深いですね~。

大手と中小(地域密着型)の違いを様々な角度からまとめてみました。

大手と中小(地域密着型)の違い【対応エリア編】

大手中小(地域密着型)
全国(多く)に支店がある近距離のみの対応が多い
全国からの引っ越しが可能各営業所の対応エリア内での引越し
長距離の引っ越しに対応引っ越し元:地域限定
引っ越し先:全国へ移動可能

大手の引っ越し業者は全国に支店がある会社が多いため、どの地域からも引っ越しが可能です。

引っ越し先が遠方の場合も、チャーター便、混載便、JR貨物、フェリーなどを利用して引っ越しが可能です。

一方、中小(地域密着型)の引っ越し業者は本店を中心として営業している業者が多く、市内や近隣の市内、区内のみ対応など引っ越しエリアが限られている場合もあります。

業者によっては、引っ越し元の地域は限られているが、引っ越し先は全国可能という業者もあるので予約時に対応エリアかどうかの確認が必須です

大手と中小(地域密着型)の違い【料金編】

引っ越し業者に大手と中小がいる事は分かったけれど、
「大手と中小(地域密着型)で料金はどれくらい違うの?」
というのが知りたいところではないでしょうか。

単身荷物量の引越しの場合(2tトラック)

大手引っ越し業者
A社
中小(地域密着型)
引っ越し業者B社
¥41,800~¥29,700~

※「引越しラクっとNAVI ®」調べ

2019年10月の引っ越し実績より、大手引っ越し業者A社と地域密着型引っ越し業者B社の単身引っ越しの料金設定を比べてみました。
このケースでは、地域密着型の引っ越し業者の方が少し安めの見積もり金額を提示していました。

一般的には、「大手の引っ越し業者:高い」「中小(地域密着型)引っ越し業者:安い」というイメージだと思います。

実際、大手は宣伝、広告費、教育人件費などのコストがかかっている業者が多いので、なかなか大きな値引きというのは難しいのが現実です。

ですが、大手引っ越し業者では使い勝手の良い梱包資材を開発、使用していたり、お客様窓口のサービスセンター(コールセンター)などを設置することで、スムーズな引っ越しが期待できます。全国に支店があることで引っ越し後のトラブルやアフターケアの部分でも安心することができるのではないでしょうか。

中小(地域密着型)のメリットはやっぱり料金の安さと言えるでしょう。
サービス提供エリアを限定することでコストがかからない分、もともとの料金が低く設定されていることが多く、値引きにも柔軟に対応してくれる業者もあるようです。また急な引っ越しやプランの追加にも臨機応変に対応してくれるケースも多いと聞きます。

安心や便利さを取るか、安さを取るか、引っ越しの内容によってもうまく使い分けていきたいですね。

大手と中小(地域密着型)の違い【プラン・サービス編】

引っ越しのプランには、基本プラン(荷物の搬出・搬入)・梱包プラン・開梱プラン・おまかせ(梱包・開梱)プランがある業者が多く、【プラン面】では、大手と中小(地域密着型)の引っ越し業者に大きな違いはありません。

【サービス面】は、大手では「段ボール無料サービス」が常識になってます。
中小(地域密着型)では、引っ越し料金が安い変わりに段ボールが有料の業者もあるようです。

大手も中小も独自プラン・サービスを展開

大手にも中小(地域密着型)にも、独自のプランがある引っ越し業者は少なくありません。
アイラブ引越センターには「シニアプラン」があり、こちらは介護資格者のスタッフが作業を行ってくれます。

アイラブ引越センター「シニアプラン」

出典:シニアプラン(アイラブ引越センター)

独自サービスの一例を挙げると、アート引越センターでは「家具移動サービス」や「クリーンソックスサービス」など様々なサービスを提供しています。

アート引越センターの独自サービス


出典:アートのお引越サービス(アート引越センター)
業者によって様々なプラン・サービスがあるので、ご自身にあったものを探して引っ越し業者の決め手にするのもいいですね。

大手と中小(地域密着型)の違い【スタッフ編】

アート引越センター「研修ハウス」

画像:研修ハウス(アート引越センター提供)

大手引っ越し業者の場合、作業員の“研修所ハウス”を設けている業者もあります。
様々な状況を想定した引っ越しの研修が行われるので、養生作業など安心してお任せできます。

以前、アート引越しセンターさんの研修現場にお邪魔させていただいたのですが、すご技がたくさん!
「プロの技はこうして培われるのか!」と圧倒されました。

では、中小(地域密着型)は安心できないのか?
作業が雑なのか?

そんなことはありません!

大手も、中小(地域密着型)も引っ越しのプロのスタッフがお伺いするのでスタッフ自体の質に変わりはありません。

中小(地域密着型)だとバイトの子ばかりなの?と思われている方もいるようですが、中小(地域密着型)でも社員がお伺いする場合もありますし、逆に大手もリーダー以外バイトの子という場合もあります。

大手と中小、引っ越しを頼むならどっち?

ここまで、それぞれの違いを紹介してきましたが、みなさんが知りたいのは「結局、大手がいいの?中小(地域密着型)がいいの?」というところですよね。

上記でお話ししてきた通り「大手」も「中小(地域密着型)」もそれぞれいいところがあるので、一概にどちらがいいかお答えできないのが本音です。

みなさんの引っ越しの状況に合わせて引っ越し業者を選んでいただくのがいいと思うので、ケースごとに私のおすすめを紹介させていただきます。

大手引っ越し業者
おすすめケース
中小(地域密着型)業者
おすすめケース
長距離引っ越し近距離の引っ越し
引っ越し先が新築単身・荷物が少ない引っ越し
引っ越し先が
タワーマンション
高級マンション
繁忙期の急な引っ越し
アンティーク
高価な家具を運ぶ場合
近距離の
ファミリーの引っ越し
梱包・開梱のフルコース 
事務所移転 

大手引っ越し業者の強み

大手の強みはしっかりとした養生やアフターフォロー

引っ越し先が新築・タワーマンション・高級マンションの場合はしっかりとした養生をしなくては後々高額な修理代を支払う可能性があるので、アフターフォローがしっかりできる大手をおすすめします。

アンティーク・高価な家具を運ぶ場合も同様です。

万が一の事故での補償の手厚さ

大手引っ越し業者の日本通運さんは対象のプランでお申込みいただくと、引越荷物運送保険が付帯されています。

引越荷物運送保険(日通)

出典:引越荷物運送保険のご案内(日通)

このように保険なども付いていると、大事な荷物安心してお任せできますよね。

梱包・開梱のフルコースは中小(地域密着型)も行っている業者も多くありますが、大手の場合梱包・開梱専門のスタッフが在中している業者もあるのでやはり専門のスタッフだと安心です。

中小(地域密着型)引っ越し業者の強み

中小(地域密着型)の強みは近距離引っ越しの価格の安さ!

【料金編】でもお話ししたように、大手より安く引っ越しをできる場合が多いので、近距離の引っ越しや単身者の引っ越しは中小(地域密着型)がおすすめです。

荷物が多いファミリーの引っ越しでも往復作業ができる距離なら大手より安く引っ越しができる可能性が高いです。

繁忙期の引っ越しで中小(地域密着型)が活躍!

繁忙期は全国で引っ越しがあります。

そのため大手の引っ越し業者は転勤引っ越しなど企業がらみの引っ越しが多くなり、繁忙期の急な個人引っ越しはほぼNGです。

そんなとき中小(地域密着型)の強みが発揮されます。

融通が利くのは、断然、中小(地域密着型)です。

急な引っ越しの場合も「ん~!なんとかしましょう!」と引っ越しをうけてくれる業者もあるかも!

そのような中小引っ越し業者の地域密着型は地元のみなさんに愛されるいいところですね。

まとめ

☑大手は全国対応
☑中小(地域密着型)は近距離引っ越しメイン
☑プラン・サービスは大手・中小(地域密着型)様々な物がある
☑スタッフの質は変わらない
☑価格は中小(地域密着型)が安い
☑新築・高級マンション・高価な物の引っ越しは大手がおすすめ

こうしてまとめてみても一概にどちらがいいとはわからないものです。

実際の引っ越しの時は大手も中小(地域密着型)も両方見積もりを取って自分にあった価格・プラン・サービスなども探してみてください。

営業さんとのフィーリングがあった!
なんて決め方もアリだと思います♪

私の決め手のポイントはスタッフさんの(電話)対応です。
大手も中小(地域密着型)も、窓口となるスタッフの対応がしっかりしているところは裏手(事務)がしっかりしていることが多いです。

引越しラクっとNAVI ®では、見積もりの窓口を弊社のコンシェルジュデスクが対応させていただくので、私たちの対応についても厳しい目でチェックしていただきたいです。法人対応も行っている品質の引っ越し業者さんと業務提携をさせていただいてるので、どの業者さんを選ばれてもご満足いただけるのではないかと思っていますが、引っ越し業者の訪問見積もりを利用される方は、日程の打ち合わせの際の引っ越し業者さんの電話対応もチェックしてみてください。

私は自分がコールセンター勤務経験があるため、どうしても電話対応が気になってしまいます(笑)。みなさんにも複数の引っ越し業者さんの見積もり比較をして決めることをおすすめします!

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著者投稿者 江藤
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